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地方創生のためのクリティカルシンキング1

川﨑篤之 クリティカル・シンキング

23/03/07

みなさんは「クリティカルシンキング」をご存じですか?
グロービス経営大学院では、多くの方が1科目に学ぶ科目で、「自分の頭で考える」ということを学ぶ科目です。今日はその「クリティカルシンキング」が、実は地方創生の現場でも非常に役に立つというお話です。

地方の在り方は世の中の変化に大きく影響されますが、その変化をどのように捉えたらいいでしょうか。

最近書店に行くと、ビジネスコーナーにたくさんの「クリティカルシンキング」「ロジカルシンキング」についての本が山積みになっています。世の中の変化が非常に激しくマニュアル通りに進まない時代の中で、ビジネスにおいても地域創生においても、「変化」をどう捉えるかが何よりも大事になっています。そして、誰も正解を知りません。いくら前例を探してみても、そこには答えが載っていません。その会社には会社、地域には地域の必要とされる解決策があるはずですが、誰も答えを知りません。だからこそ、"自分の頭で考える"ということが非常に大事になります。つまりどういうことなのか?何がポイントなのか?課題の本質を見極める力が今求められています。

考えるベースにあるのは、社会がこう変化しそうだということを、誰も答えを持っていない中で想像していく力、想像するための知識を持つことが大切になります。これからの時代を考える為に必要なことは、答えが無いものに対しての思考体力をしっかりと使っていくということと、世の中がこうなるっていくのではないかという想像力や知識です。この掛け算でしかこの先の時代は解決できません。

ただ、私たちはこれまで受けてきた教育制度の中で、正解が1つに決まっている問題の答え探しという学び方に慣れているため、正解のないものを考えるということをあまり体験してきていません。しかし、もうそれでは太刀打ちできない時代になっています。例えば、スマートフォン一つとっても、昔は「電話は話をするためのもの」というのが当たり前でしたが、今はカレンダー機能からメモ帳、カメラ機能まで全てがスマートフォン1個で済んでしまう時代です。世の中の前提は大きく変わりました。問題はその変化をどう捉えていくかっていうことです。日本の歴史では人口減少の経験は戦争以外にはありませんでした。これまでは人口が右肩上がりに増加するという前提で世の中を作ってきたため、人口減少への対応法についての前例はありません。

では、この前例のない人口減少や少子高齢化という問題とどう向き合うっていったらいいのでしょうか。問題は、地域の少子高齢化や人口減少というキーワードは誰もが知っている言葉ですが、私たちも含めて、何がどういうふうに変化するのか、どういった影響があるのかということを一体どれだけ具体的にイメージすることが出来ているでしょうか。

例えば、今こそ少子化が問題視され、政府は少子化に対して異次元的な取り組みをすると述べていますが、2020年のタイミングで実は女性の50%、二人に一人が50歳以上になっています。そう考えると、今までの政策では物理的にも無理があるとか、或いはそれぞれの地域において人口がどれくらい減っていくのだろうか、減っていった時に具体的に火葬場の問題がどうなるのか、医療サービスはどうなるのかという事を、より解像度高く想像する力が求められてくると思います。そうした想像力は、アンテナを高くして情報を収集して学んでおかないと得られるものではありません。

結局、この一つ一つのキーワードを知っていればいいのではなく、具体的にそれぞれの会社で、或いはそれぞれの地域で何がどう変わっていくのかということをイメージをする力を身に着けるためには、例えば政治的に言えば規制の問題(法律がこういうふうに変わる)であったり、或いは経済の要素であったり、社会的価値観、LGBTQなど今まであまり重要視されてこなかったことに関心をもって考えておく必要があります。以前はそれほど重視されなかった課題が、今となっては欠かせない問題の要素になっている場合があります。そういう社会常識の変化があるということを念頭に置いておく必要があります。

そして、社会問題を解決していくテクノロジー(AIやロボットなど)が、猛スピードで変化していく中で、世の中がどう変化していくのかということと掛け算で世の中の変化を捉えていく必要があります。ただキーワードで終わらせずに具体的に何が起こりそうなのかをしっかりと押さえていく土台が、必要になります。これが実はクリティカルシンキングの入り口の一丁目一番地になります。

では、今日のまとめで。
今の時代、世の中の変化が非常に激しいです。だからこそ、「人口減少」「テクノロジー」などの言葉をキーワードで終わらせるのではなく、より解像度高く、より広く、どのような変化をもたらすのかという観点で押さえていくということが必要です。そのためには"知識"をベースに、"仮説を立てる"、"想像力"、しっかりと自分の頭を使って考える"ということが大事なポイントになります。

分野: グロービス経営大学院 |スピーカー: 川﨑篤之

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