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福岡のホテル事情②

星野裕志 国際経営、国際物流

22/11/17

福岡市の都市としての魅力を考えると、観光資源や受け入れ環境が必ずしも十分ではないことが、指摘されています。前回は、特に以前からよく言われているように、市内のホテル不足の問題もありますし、高級なグレードのラグジュアリーホテルが不足していることについて、お話しまし。今日はその問題の続きです。

以前と比較すると、市内には近年多くのホテルが建設され、客室数の面では問題が解消されているといえるかもしれません。2017年からの5年間で、市内のホテルや旅館の客室数の合計は、5割以上増加しています。

一方で、ラグジュアリーと位置付けられるグレードの高いホテル、特に福岡に進出した外資系ホテルはわずかであることを指摘しました。

今日は、なぜこれが福岡市にとって課題なのかについてです。
問題として、ふたつ挙げたいと思います。

海外からの来訪者が快適と考える環境を整えるということと、国際会議などの開催の観点から、国際的に高い知名度があり安心感が感じられるような、ホテルの存在は大きいのではないかと思います。

来訪者が快適と考える環境ですが、今日マリオット、インターコンチネンタル、ヒルトンなどの巨大な外資系のホテルチェーンは、最高級ブランドから快適な宿泊を提供するブランドまで、多くのブランドで海外に展開しています。

これらのホテルであれば、世界のどこに行っても、そのブランドの保証する施設やサービスが提供されることの安心感があると思います。
例えば、マリオットのグループであれば、最上級のリッツ・カールトンやセントレジスから、比較的安いフェアフィールドなど、70以上の系列のホテルを日本に展開していますが、福岡にはひとつもありません。

かつて、日本航空と全日空の2社が、日航ホテルや全日空ホテルの名称で、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロンドン、パリ、香港などの世界の主要都市に、ホテルを展開していた時期がありました。

その理由は、日本人の乗客が海外に旅行や出張する際に、未知の場所ではあっても、安心感が得られるということだったのではないかと思います。

かつて同じ発想で、米国のパンアメリカン航空、ユナイテッド航空、エールフランス、スカンジナビア航空など多くの大手の航空会社が、自社のホテルを展開する時代がありました。

自社のホテルの中で、ある程度標準化されていることが、顧客の安心感に繋がりますから。

そのように考えると、インバウンド客を誘致することに積極的な福岡市としては、外資系のホテルの進出、特にこれからは富裕層が選択するホテルが存在することの意義は、大きいと思います。

ふたつ目の課題も、福岡市の推進する施策であるMICEの誘致です。

MICEという言葉は、最近時々聞かれるようになりましたが、企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(Incentive Travel)、国際的な組織や団体、学会等の国際会議 (Convention)、展示会・見本市やイベント(Exhibition/Event)の頭文字をとったものです。

福岡市内での国際会議の開催数は、2013年から4年連続で東京に次ぐ2位でした。
最近は東京、神戸、京都よりも下位にありますが、多くの会議参加者が世界から集まることで、福岡の知名度も上がるし、それだけ消費も期待できることから、福岡市では積極的にMICEに取り組んでいます。

2019年に日本で初めて開催されたG20(主要20カ国・地域の首脳会議)の開催に向けて、福岡市では誘致を目指していましたが、残念ながら選ばれませんでした。

その理由のひとつとして、各国首脳や随行団を含む多くのVIPに対応可能な高級ホテルの数が、十分にはないということがありました。

そのように考えると、必ずしも外資系である必要はないのかもしれませんが、ラグジュアリーと位置付けられるグレードの高いホテルが、求められるのではないでしょうか。

福岡の描く都市像には、グローバルな人流ということ。つまり海外から観光客だけではなく、ビジネスパーソンを含めて多くのひとを呼び込むことが想定されていることを考えれば、その環境づくりとしての質の高いホテルが必要だと思います。

グローバル創業都市やMICEの誘致を掲げる福岡市にとって、海外からの来訪者が快適と考える環境を整えるということと、国際会議などの開催の観点から、国際的に高い知名度があって、来訪客が安心感を感じられるような、ホテルの存在は大きいのではないかと思います。

そのひとつとして、外資系のラグジュアリーと位置付けられるグレードの高いホテルがあるかと思います。まずは来年のリッツ・カールトンの開業が楽しみです。

分野: 国際ロジスティクス 国際経営 |スピーカー: 星野裕志

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