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お店で流す音楽が売り上げを左右する(2)

広垣光紀 マーケティング、マーケティング・リサーチ

22/10/04

前回はスーパーマーケットで流れている音楽がどのように私たち消費者の購買行動に影響を及ぼすのかという話をしました。ゆったりした曲を流した場合と、アップテンポな曲を流した場合とを比較すると、ゆったりした曲を流した時の方がお客さんの滞在時間が長くなり、スーパーの売り上げが伸びるという話でした。今回も引き続き、お店で流すバックミュージックとその効果について話します。

スーパーマーケットは、出来るだけ長くお客さんに滞在してもらった方が、短く滞在してもらった場合に比べて売り上げが伸びる傾向があると言いました。これは以前の放送でも話しましたが、スーパーで買う食品や日用生活品は、非計画購買で買う事が多いからです。非計画購買とは、事前にあれこれ何を買おう、これを買おうと心に決めてから買いにくるのではなくて、お店を訪れて、その場で色々な商品を目にして、そういえばこれもそろそろ買わないといけないな...、と気づいて買うのを決めるような買い物の事です。こういった非計画購買の商品ですが、長くお店に滞在してもらった方が買ってもらえる可能性が高くなります。例えば、お店をまわっているうちに、そういえばお酢も切れそうだったなあ、とか、インスタントコーヒーはいま丁度セールやってるのか、ならいまのうちに買っておこう、とか、お店をまわる時間が長くなれば長くなるほど、どんどん買い物かごの中身も重たくなってくるわけですね。

ゆったり滞在して買い物をしてもらうためには、ゆったりしたバックミュージックを準備しておくといいということです。実際にスーパーマーケットの色々なお店が用意しているものは、落ちついた心地よい曲が多いのです。スーパーマーケットが流しているテーマ曲、いつも流れているような代表的な曲は、みなさん思い出せますか?

例えば、イオンでよく流れているWAONの曲を思い出せますか。WAONのテーマと言うそうです。これは、電子マネー決済音で何かイオンでワオンという音が流れる、ハッピーワオンというキャラクターだそうですが、それを想像させる曲です。かろやかな口笛とWAONの声、その2つの音と声が組み合わされているほのぼの・のんびりした曲ですが、恐らく耳にしたら多くの方は思い出せると思います。

他にも、福岡でいうとスーパーのサニーがあります。これは西友グループなので、西友のテーマソングが流れています。これも聴いたら、恐らく思い出せると思います。これは、See you SEIYUという曲だそうです。あと福岡の郊外、久留米などのディスカウントストアのラ・ムーもアイドルが歌っているような曲をテーマソングとしてもっています。いずれも共通しているのは、リズミカルで、ゆったりして、聞いていて心地の良い曲だという事です。他には福岡では見かけないスーパーですが、ライフというスーパーマーケットがあります。

これは関西と関東で有名なスーパーですが、このスーパーにもテーマ曲があって、やさしい素朴な曲ですが、作ったのは櫻井美希さんという、TBSやMBSなどの放送局の番組で流れる曲、それを沢山作っている著名な作曲家さんだそうです(最近の作品では、映画「五等分の花嫁」の主題歌など)。沢山のアニメドラマ、CMの音楽を手掛けられているそうです。他にも曲に使われているギターやバイオリンの演奏にも有名なミュージシャンが参加されているそうです。

バックミュージックも大事な買い物体験の1つになります。ですので、ある意味スーパーの顔のような存在の1つだという事が言えるのではと思います。

逆の例を1つご紹介したいと思います。アメリカでALDI USAというディスカウントスーパーがあります。そこでは、あえてバックミュージックを流さないようにしたそうです。バックミュージックにも流す権利料や設備など色々とお金が掛かります。ですので、それに掛かるお金を、商品をよりお安くお客さんに売るという事に還元しますよ、という事だそうです。音楽がないスーパーはどんな印象になりそうですか。先ほども言いましたように、音楽も買い物体験の重要な1つですし、滞在時間にも影響を大いに与える事になりますから、恐らくこのディスカウントスーパーの試みもそれほど成果をあげることなく、いずれまたバックミュージックを流すようになるのではないかと私は予想をしています。

今日のまとめです。今日は前回に引き続いて、バックミュージックがお店の売り上げに与える影響について話をしました。適切な音楽を選んで流す事でお客さんがより長く滞在して、より多くのお金を使ってくれるようになります。また、買い物の体験をより楽しかったなと思ってもらえる事にも役立ちます。今度、お買い物をする時にバックグランドで流れている音楽に耳を傾けてもらえれば、何か面白い発見があるのではないかと思います。

分野: マーケティング マーケティング・リサーチ |スピーカー: 広垣光紀

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