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お店で流す音楽が売り上げを左右する(1)

広垣光紀 マーケティング、マーケティング・リサーチ

22/10/03

今回はスーパーマーケットなどお店に流れるミュージックがどのように消費者の買い物行動に影響を及ぼすのか、それについて話をします。最初に聞いてみたいのですが、みなさんはインターネットでの買い物と実店舗での買い物、どちらの方がお好きですか。

ここ最近はコロナの影響もありますから、食料品や日用品などもネットスーパーのように直接お店に行かなくても色々な商品が買える機会が増えたのではとは思いますが、それでもスーパーで買うようなものは、今もお店でお買い物をされる方が多いと思います。以前、スーパーマーケットの事例を取り上げて、その商品の陳列によってその品物の売り上げが変わるという話をしました。

このような陳列だけではなく、スーパーマーケットには売り上げを伸ばすための様々な工夫がほかにも凝らされています。今回、取り上げてお話するお店で流れるバックミュージック、これもその工夫の1つです。スーパーマーケットもそうですし、雑貨店、アパレルなどのお店の場合では大抵の場合、音楽というかバックミュージックが流れています。

お店で流れている音楽に自分の買い物の行動が何かしら影響を受けているという風に思いますか。もし受けているとしたら、その影響は大きいと思いますか。バックミュージックとか普段あまり買い物で意識されないようなものですし、実際、音楽がお店の売り上げに与える影響については、多くの実験がこれまでにされています。ですけれども、殆どの場合、被験者は、買い物をする時に、音楽が自分の買い物に及ぼすなどとは意識しなかった、という風に答えています。しかし、それでも音楽がそのお店の雰囲気作りに大事そうだなという事は、何となく実感できると思います。例えば楽しい曲が流れてくれば、買い物をしている間、何となく楽しい気分になりそうですよね。アメリカでの調査ですが、ギャラップという調査会社によると、8割以上の買い物客の方々が、お店の中のバックミュージック、これは雰囲気を盛り上げてくれて、購買意欲にも何らかの影響があると感じると答えています。

こういったバックミュージックが、お店の売り上げに与えるインパクトについては、調査したものは沢山あります。今回はその中で、特に有名な研究を1つご紹介したいと思います。具体的には、バックミュージックのテンポやリズムがスーパーマーケットの売り上げに与える影響についてです。ロナルド・ミリマン教授というアメリカのマーケティングの学者が行った実験があります。この実験では、お店の中で流れている音楽のテンポの速さとかあるいは遅さというものが、お客さんの買い物のペースに与える影響について調査した研究です。

その結果ですが、アップテンポな音楽を流した場合、お客さんのお店の滞在時間は短くなって、スローな音楽は、お店の滞在時間が長くなるという傾向が明らかになりました。では、スーパーマーケットでは、アップテンポとスローテンポ、どちらの音楽を流すべきだと思いますか。正解は、スローテンポの音楽です。お客さんは、スローテンポの音楽が流れていると、よりゆったりとしたショッピングを楽しむ事が出来ますし、長く滞在する事で、より沢山の商品を見て買ってもらえる機会が増えます。ミリマンの調査によると、ある食料品店では、スローテンポの音楽が流れた日の売り上げは、アップテンポの音楽が流れた日の売り上げよりも38%増加したそうです。

この実験はアメリカで行われたものですが、日本でも当てはまるのではないかと思います。スーパーマーケットに流れるテーマ曲などは、日本でも落ちついて買い物が出来そうな、そういったゆったりした穏やかなものが多いです。

今日のまとめです。今日はスーパーマーケットなどの小売り店舗で流れるバックミュージックがお店の売り上げにもたらす効果について話しました。多くのお客さんにとってバックミュージックは殆ど意識に上らないものですが、上手く使えば、お店の売り上げには無視出来ない影響があります。状況とか目的に合わせてバックミュージックは慎重に選ぶ必要があると言えます。

分野: マーケティング マーケティング・リサーチ |スピーカー: 広垣光紀

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