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英国における異文化(56): タワー・ブリッジ

鈴木右文 英文法理論、コンピュータによる英語教育

22/09/15

英国における異文化ということで、今日はロンドン編でタワー・ブリッジを紹介したいと思います。

タワー・ブリッジと言うと皆さん、頭の中に像が浮かびますでしょうか。最近では皆さんご存じですが、昔はタワー・ブリッジをロンドン橋と間違えられていることがよくありました。"London Bridge is falling down"で有名なロンドン橋ですが、ロンドン橋は何の変哲もない普通の橋で装飾も何もありません。タワー・ブリッジは壮麗なゴシック式のタワーです。テムズ川にはいくつか橋が架かっていて、方角的には東の方にあるもので、橋脚が二つどんとしたものがあり、その上にゴシック式のタワーが架かっていて、下に車が通る橋です。上は人間が渡っても良い橋という風にして結び付けられています。下の方は「跳ね上げ橋」と言って大きな船が通る時には上がるようになっています。この橋は月に数十回ぐらい上がるのだそうです。そこに出くわしたらラッキーですが、その代わり歩いて渡れなくなるので、その間は大変です。

大昔は下の橋が上がっている間は通行人が通れないので、上から迂回して渡れるようにしたのだそうです。ところが渡る人があまりいないので、ある時にそれを止めてしまったそうです。少し歴史の話をしますと、最初にこのタワー・ブリッジというものが造られたのは大体1880年代から数年間かけて造られ、1910年に上の方の橋は使わないことにしようということになったのだそうです。その後ずっと通ることができなかったのですが、タワー・ブリッジそのものが観光地になり、その時にタワーの中が博物館になりました。その時に上の部分をまた通れるようにしたそうです。上の部分は非常に標高が高く、下が見えるように一部アクリル板になったりしていて、私にとっては好ましくないので行けません。

調べた値段では11ポンド40(およそ2,000円)だそうで、料金を払って博物館に入ると、上の橋を渡ることもできるという仕掛けになっているそうです。1880年代の建築ということでゴシック式にしては比較的新しいわけですが、昔の古い建物ではありません。当時は色々なコンペがあり、どのデザインにしようかということで最終的にゴシックに決まったそうです。中の博物館に入ると当時ボツになった案が沢山あって、タワー・ブリッジが好きな人から見ると、こんな風になっていた可能性もあるのかと苦笑するようなデザインが多いので、行かれる方は楽しみにしていただければと思います。

橋自体は非常に壮麗で大きなもので、橋脚の所を含めると橋が三ヶ所ある大規模な橋ですが、実は渡る部分としては狭くて、片道一車線ずつの二車線という、幅としてはあまり大きな橋ではありません。その両脇に人間が渡る所もあるので、上の橋を使わなくても歩行者が渡ることはできます。ただ、私は下の橋でも端の歩行者の部分を渡るのはちょっと怖いです。

ところで、橋を跳ね上げるのは何の力で跳ね上げているかご存知でしょうか。今は電気のモーターで動いていますが、昔は蒸気式のポンプを使っていたそうです。蒸気の力で圧力をかけて開けるというタイプのものだったそうです。確か1976年から電力に切り替わったようですが、今は観光施設としての博物館として中に入れば、昔の蒸気式ポンプの部屋というのが残っていて、見学することができるのだそうです。

ここはロンドンのランドマークとして非常に有名なところなので、2012年のオリンピックとパラリンピックの時に、その時にだけしか見られない垂れ幕が上の橋から吊るされました。その当時のニュース番組をアーカイブか何かで見ていただけると、オリンピックの五輪マークがこのタワーの上の橋の部分から垂れ下がっているのを見られると思います。当時私が行った時にはオリンピックが終わっていて、パラリンピックに入っていたので、個人で撮った写真としてはパラリンピックのマークでした。橋の中央部分から垂れ下がっているので、これを真正面から見たい、ということで、テムズ川の遊覧船に乗りました。それで真正面からの写真が撮れたのですが、船に乗らないと真正面から見られませんでした。この辺りには色々な橋があって、一時間余りでテムズ川を縦断するので、色々な橋が眺められておすすめです。

今日のまとめ:
古そうに見えて、そうでもないタワー・ブリッジ。ロンドンのランドマークの一つをご紹介しました。

分野: 異文化コミュニケーション |スピーカー: 鈴木右文

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