QTnet モーニングビジネススクール

QTnet
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QTnet モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録

タグ

オンライン診療①

荒木啓充 バイオ産業

22/06/13

コロナ禍を機に様々な所でオンラインという言葉が聞かれるようになりました。2020年の流行語大賞に「オンライン〜」という言葉がノミネートされましたが、医療分野においてもオンライン診療がコロナ禍を機に普及が一気に進みました。今回と次回でオンライン診療についてお話します。
オンライン診療は元々遠隔診療と呼ばれ、離島や過疎地やへき地に住む医療アクセスが困難で、直接対面診療を行う事が難しい患者さんに対して行われてきました。ただ、コロナ禍を機に院内感染防止の観点から病院に受診に行く患者さんが減り、医療従事者側も感染リスクがあるということと、近年のインターネット等の情報技術の向上も相まって政府も規制緩和へ舵を取り、結果的に普及が加速しました。

患者のメリットは時間と場所を選ばずに何処でも診療を受けることが出来るという事が挙げられます。家でなくても仕事場でもパソコンやスマートフォンさえあれば診療可能という事になります。2つ目のメリットとして、受付や会計などの待ち時間が減ります。病院に受診した際にすごく待たされることがありますが、診療する時間がオンラインで決まっているので、待ち時間がかなり少なくなるのと、会計も基本的にはオンラインでの決済が可能なので、これも待ち時間が相当減ります。

3つ目のメリットお薬の処方に関して、診療後のオンライン服薬指導も可能となり、また、薬を自宅近くの薬局で受けたり、更には配達するサービスもあったりします。これ以外にも、もし患者が引っ越した場合にも、かかりつけ医の先生がオンライン診療を行っていれば継続してその患者さんをフォローできるということが挙げられます。そして最大のメリットは、実際に病院に行かないので、感染するリスクが減ることです。これが患者側のメリットです。医療者側のメリットも患者側のメリットと似ています。1つは患者が遠方に引っ越しても継続的なフォローが出来て、病院の先生も「あの患者さん、どうなったかな?」という事が、オンライン診療が可能になれば継続して診察することが出来るというメリットがあります。もう1つは診療がしやすくなるという事で、患者さんの治療率や再診率が高まる、という事が挙げられます。病院へ行くとなると、例えばサラリーマンだと午前中有休を取る、午後から有休を取るという形になりがちですが、日中仕事をしていても空いた時間にオンライン診療を受けることが出来、結果受診回数が高まってくるということになります。

こうすると医師とのコミュニケーションも増えて、患者も特に高齢者は病院の先生と話すだけでも安心感が増えます。健康意識が高まったりする効果も期待されており、また、病気がひどくなる前にその予兆を捉える事が出来る可能性もあります。事務負担が減るというメリットもあります。空いた時間に出来るということと、決済自体がオンライン可能っていうのが病院側のメリットです。

一方、デメリットとして、実際に対面での診察ではないので、本当に上手く診てもらっているのかという不安が挙げられると思います。触診であったり聴診であったり、様々な診察が出来ないということと、それによって本当に疾患の特定に重要な兆候が見れないという場合がありますし、また検査や処置はオンラインでは出来ないというのがデメリットです。もう1つは、ビデオ通信機能が付いたスマートフォンやパソコンがオンライン診療では必要で、高齢者はなかなか使いこなせない方もいて、かえって時間と手間がかかるというデメリットがあります。通信環境によっては、オンライン診療の途中にネットワークが切れて、先生がいなくなるという事も起こり得ます。

診察にアクセスがしやすくなって、オンライン診療の後に病院で実際に診てもらう事で安心感が増えるという部分もあるので、その点でオンライン診療のメリットは非常に強いと思います。今日のまとめです。コロナ禍を機に様々な場面でオンラインという言葉が聞かれるようになりました。医療の分野においてもオンライン診療の普及が一気に進みました。患者さん側、医療者側、それぞれメリット・デメリットがありますが、通信技術の発達や社会ニーズの高まりによってオンライン診療は今後更に普及すると予想されます。

分野: バイオ産業 |スピーカー: 荒木啓充

トップページに戻る

  • RADIKO.JP