鈴木右文 英文法理論、コンピュータによる英語教育
22/06/02
今日はビジネスに関係した英語表現のシリーズで11回目です。いつもの日本標準産業分類に基づいて話をすることになります。
製造業が実は色々な業種の中で大きな分量を占めています。その中に24個の分類があり、そのうちの今日は3つ目で繊維工業です。繊維といっても色々な意味があります。ここでは"textile"ですね。糸、布、お召し物です。こちらは日本標準産業分類では繊維工業といい、英訳としては"manufacture of textile mill products"で、"textile"は分かると思いますが、"mill"は工場・工房といった意味です。その中にまた細かい業種が色々出て来ますが、一つひとつご紹介するというよりも、そこに出て来る用語を見ながら英訳とそれから繊維工業にどんなものがあるかということをみたいと思います。
最初は糸から始まって布が出来てそれからお召し物になりますが、衣類については次回に譲ることにして、今日は糸と布をご紹介します。糸は英語では"thread"です。"th"ではじまる"thread"です。糸は色々な種類がありますが、ここでは縫うときに使う糸のことで、他にも色々あるので調べてみて下さい。
その糸を紡ぐ産業のことを「紡績」と言います。英語では"spinning"で"spin"「回転する」ということです。回転させて糸を作るからというところから来ています。
そのよう糸を紡いでその糸を段々と合わせていくと織物になるわけですが、織物は英語では"fabric"と申します。
織物にも色々な種類があって、綿、絹、毛、一つひとつが材料で、綿は"cotton"、日本語では「コットン」と言いますが英語では発音が非常に難しく"t"が鼻で破裂して"cotton"と発音します。絹は"silk"、それから毛は"wool"です。この"w"もまた難しくて、日本語では母音の「ウ」で始まりますけれど、その前に"w"と子音が入ります。例えばオオカミが「ウルフ」ではなく"wolf"になるのと同じで、唇をつき出して発音します。
それから麻は実は色々な言い方があって、英語では"linen"もしくは"jute"と申します。日本語では「リンネル」と言いますが、これは亜麻布を作るときの麻です。イギリスでは博物館などで「麻の博物館」などというと「ジュート」と必ず言います。"jute"でこちらは「黄麻」と言います。黄色い麻というものです。日本語でもおそらくカタカナで「ジュート」という場合もあるかと思います。
その他に織物の種類としては獣毛、獣の毛で作ったということで"felt"。
それから糸を普通に編むのではなく、特殊な編み方をしたものを"lace"と言いますが、いわゆるレースカーテンの「レース」、そういった種類の織物があります。
それから織ったものではなくて、編んだものだと日本語では「ニット」と言います。英語でも"knit"。但し"k"は発音しないのですがスペルに"k"がつきます。編んだものでいうと"knit"だけれども、「メリヤス」というのもあります。「ニット」「メリヤス」と言われてもどう違うのかよくわからないのですが、「メリヤス」というのは調べてみると、スペイン語もしくはポルトガル語で「靴下」という意味だそうで、靴下の生地などで使われるのではないかなと思います。
それから糸、あるいは織物に関係したものということで「染色」、スペルはd-y-eと書いてdyeです。
それから綱を"rope"、網を"net"、組紐も糸・織物製品ですが、英語では"braid"と言います。お下げ髪も組紐の形をしているので"braid"と言います。
その他衣類に関しては次回にします。シャツ、下着、セーター、ネクタイ、ハンカチーフとか色々なものがあるのですが、そういったものを次回まとめてやれればいいなと考えております。
今日のまとめ:
今日は繊維工業ということで、糸から始まって織物の種類等に関してお話を進めました。次回は衣類の様々な言い方について学びたいと思います。
分野: 異文化コミュニケーション |スピーカー: 鈴木右文