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投資で稼ぐより働いて生活を見直そう

塚崎公義 経済予測、経済事情、日本経済、経済学

22/05/04

今日は、老後資金を投資で稼ごうと欲張るよりも、しっかり働いて稼ぎ、生活を見直して出費を抑える方が安全で確実だというお話です。「老後資金が足りないなら投資で増やしましょう」と言う人がいますが、それは危険な考え方だと思います。「虎穴に入らずんば虎子を得ず」という格言がありますが、儲けようとする際にはリスクを覚悟する必要があります。老後資金を増やそうとして失敗したら、足りないものがさらに減って惨めな老後になってしまうリスクがあります。しかし、働いて収入を得たり生活を見直して出費を抑えたりすることで老後資金を充実させることにリスクはありません。自営業者は定年がないため元気な間は働いて稼ぐ人が多いのでしょう。同様に、定年退職したサラリーマンも元気な間は働きましょう。幸い少子高齢化で労働力不足の時代になるため、高齢者でも仕事を探せば見つかるはずです。仕事をすることで社会との繋がりを持ったり、頭と体を動かすことで老化を防いだりという効果も見込めます。ボランティア程度の収入であっても働くことに意義があると考えましょう。もちろん、老後資金を考えるならば収入は高いに越したことはありませんけれども、高くなければ働いても無駄だということではありません。しっかり働きましょう。

高度成長期には55歳が定年でしたが、サザエさんの登場人物である波平さんの設定が54歳ということから想像してみましょう。55歳になるとバリバリ働くことが出来ないためお引き取りいただいたというのが当時の定年だったわけです。ということは、波平さんより元気な今の高齢者は大いに働けば良いわけです。老後の話だけではありません。主婦も働きましょう。サラリーマンの専業主婦が働いて稼ぐと年金保険料の支払い義務が発生するため、働く時間を制限しているという人もいますが、そんなこと気にせずに大いに働いて大いに稼いで、年金保険料を払っても以前より手取りが多いというぐらい稼げば良いわけです。働くことで収入が増えることは当然ですが、社会との繋がりを持てますし、配偶者が失業したり離婚したりといった場合に対する備えとしても専業主婦が働くというのは安心材料になります。

次に、生活を見直すことについてお話しします。生活を見直すというとケチケチ倹約するというイメージを持つ人が多いと思いますが、そうではなく、大きな出費を見直してみましょうということです。今まで当然だと思っていたことが、発想を転換すると不要だということに気付くかもしれません。一度ゼロベースで考えてみましょう。

まず、保険は必要でしょうか。例えば、自動車を運転する時に保険は絶対必要です。万が一大事故を起こして相手に深刻な損害を与えてしまったら非常に困った事態に陥ります。若い働き手が配偶者と乳飲み子を養っている場合にも生命保険は絶対必要です。働き手に万が一のことがあったら残された遺族が路頭に迷ってしまいます。このように、万が一の時に非常に困った目に合う可能性がある人がそういう可能性を避けるために入るというのが保険の本質です。逆に言うと、そういう人でなければ保険に入る必要がないかもしれないということです。日本人はなんとなく安心だからということで多くの保険に入っている人が多いのですが、本当に必要な保険だけを選んで入るというのが正しい入り方ではないかと思います。

例えば、退職後のサラリーマンは生命保険に入る必要はないかもしれません。おじいさんが死んだらおばあさんは悲しむと思いますが、おばあさんは生活には困りません。おじいさんが貰った退職金をそっくりおばあさんが相続すれば良いわけですし、遺族年金も貰えるかもしれません。独身の新入社員も生命保険は必要ないかもしれません。「一人前の社会人になったのだから保険ぐらい加入しないと」などと保険を勧めてくれる人がいますが、保険に加入することと一人前の社会人になることの間には特に関係があるわけではありません。新入社員だからといって生命保険に入らないといけないということはありません。

次に自動車です。自動車は必要でしょうか。田舎に住んでいる人は自動車がないと困りますが、都会に住んでいる人は自動車がなくても公共交通機関を利用することができます。自動車を持っていると色んな費用がかかります。ガソリン代や車検の費用だけではなく、定期的に買い替えることまで考えると相当高い費用がかかるため、車を手放したら相当贅沢にタクシーに乗ってもそちらの方が安いぐらいです。一度是非計算してみてください。公共交通機関を使うと自然と駅まで歩きますから健康にも良いです。もしかすると、それで健康になりジムに通う必要がなくなり、費用が浮いたりすることもあるかもしれませ。

その他にも、子どもが大勢いた時は郊外の広い家にいたとしても、子どもたちが独立して老夫婦二人の生活になったら都心の小さなマンションに引っ越すことも一度検討してみると良いかもしれません。暖冷房の費用が減りますし、戸締りは楽で掃除も楽です。都心のマンションに引っ越すことで車を手放して都心の公共交通機関を利用するということが合わせて検討出来れば一石何鳥にもなります。

そして子どもの習い事も見直しの余地があります。子どもに何種類もの習い事をさせている親を見かけますが、あれは本当に子どものためになっているのでしょうか。もしかすると、私はちゃんと子育てをしているのだという自己満足のために親が子どもに習い事をさせているのではないかと思うこともあります。自分がそうでないかどうか、念のため胸に手を当てて考えてみてください。

その他にも大きな出費でなくとも自動引き落としになっているものや、カード払いになっているものは定期的に見直すと良いと思います。最近通っていないジムの年会費、現役時代に読んでいたビジネス雑誌の年間購読料、何枚も持っているクレジットカードの年会費等々です。自動引き落としになっていたり、カード払いになったりしているとつい解約を怠っている間に翌年分が引き落とされてしまったということにもなりかねません。

では、今日のまとめです。
老後資金を増やすためには、儲けを狙って運用で欲張るよりも、「老後も働く」「主婦も働く」「大きな出費項目を本当に必要か見直す」という方が安全です。

分野: 景気予測 |スピーカー: 塚崎公義

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