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自分自身の成長について

廣瀬 聡 企業家リーダーシップ

21/11/04

今回は、「自分自身の成長」について話したいと思います。
今日これから「会社に行かなければならない」と思って会社に行くのか、「今日も会社で自分を鍛えよう」と思って会社に行くのかによって、その日一日は全く異なってくるのではないでしょうか。仕事について自分で考えて、前向きに向き合える環境を作ることがとても大切だと思います。

例えば、いやいやながら仕事をするよりは、「ここで何か学べるかもしれない」「何か得られるかもしれない」と思って取り組んで何か掴んだ方が、意外にその後はすらすらと物事が進んだり、人に対しても自分の言葉でしっかりと語ることが出来たりします。皆さんもそういった経験があるのではないでしょうか。

今日は少し私の話をしたいと思います。
私は30代の前半の頃から、何かことあるごとに、その時どういう環境でどういう判断をして、どういう結果になったのか、あるいは、ある人と話をしていて、ここがすごいと思ったということをメモしています。私はPCに「廣瀬メモ」というフォルダを作ってそのメモをまとめているのですが、これを必ず年に1回読み返しています。ノートにすると15冊、フォルダでは400~500程になりました。

これを続けることで明確に見えてきたことがあります。それは、何か階段を上がっている時というのは、間違いなく悩み苦しんでいる時だということです。どうすればいいだろうと悩んでいる時に、それを一定期間ずっと考えているとある瞬間ふっと気づき、ふと何かを得る時があります。そのことが経験からも、メモからも明らかです。

そんな生き方をしているからかもしれませんが、ある方からは「廣瀬さん、いつも一番難しいこと、一番厳しいことを求めていますよね」と。上司からは「廣瀬さん、一番難しいことやりたいよね。だからこれお願いね。」と言われます。のせられるつもりはないのですが、のせられるように仕事をしていて今思うことは、「自分がそういう姿勢を見せなくなったら、もう自分ではない。進化も止まってしまうのではないか」という意識が自分の中にあるということです。

そんな私は、キャリアを考える際に、大きな企業と小さな企業があったら小さい方を選ぼう、強い会社と弱い会社であれば弱い方を選ぼう、安定している会社と不安定な会社であれば不安定な会社を選ぼうというルールを決めてきました。より過酷な環境に自分の身を置く、ということです。自分自身の経験を重ねてくると、それが結果的に自分を育てているということを学びます。

実際に20~30代の頃、帰り際に「今日は楽な一日だったな、ラッキー。給料もらえるし」と思う日がなかったかと言われると、ゼロではありませんが、38歳である会社の本部長になった時、一日が終わり「今日楽に感じたのは何か重要なことを見落としているのではないか」と感じるようになりました。面白いことにそうやって一日を終えた後にもう一度次の日の見直しをしたり、帰る前にもう一回見直したりすると、実は大きな問題やこれから起きそうな問題が見えてきます。実はスタッフの方で私に報告しようと思ってしないでいたり、言いづらいなと思って抱えてしまっている人がいたりするのです。「今日は楽をしているかもしれないな」と思っていると、色んな話をしているうちに「実は廣瀬さん、ちょっとこういうところが」という話が見事に出て来ます。これは偶然ではないな、と僕自身学びました。

少しでも成長したい、良いリーダーになりたいと考えて動き続けることが、結果的にリーダーとして成長するためには必要なことで、それが自分の組織を結果的に成長させることになるのではないかと思います。私の場合は40代を越えてくると今度は自分自身を客観視する自分が出てきて「今日はこうなんじゃないの?」というふうに声をかけてくれるようになりましたし、50代後半に入った今は「なるほど、人って成熟するものなんだ」と感じます。若さというのは素晴らしいです。これは若さの定義にもよりますが、肉体的な元気さは衰えていくにしても、人間には別の意味での成長、成熟があるということを面白さとして実感出来るようになりました。

では、今日のまとめです。
マハトマ・ガンジーが「明日死ぬと思って生きなさい。永遠に生きると思って学びなさい」という言葉を遺されています。簡単なようで、考えれば考えるほど深い言葉です。明日死ぬと思って生きなさい。だからやるべきことは必ずやりましょう。永遠に生きると思って学びましょう。こうやって自らを教育していく、そして成長させていく。そういう心の姿勢を持つと、結果的に一人ひとり自分の成長を楽しめるようになるのではないでしょうか。ある人が「教育とは最高のエンターテイメントだ」と仰っていました。そういうことではないかと思います。

分野: 企業家リーダーシップ |スピーカー: 廣瀬 聡

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