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ビジネスパーソンの悩み相談㉟

田久保 善彦 リーダーシップ領域

21/10/27

ビジネスパーソンのお悩みにお答えするシリーズです。今日は40代の男性からのご相談です。

『中間管理職です。自分的には50代後半のパソコンが全く使えない世代とも、生まれた時からIT世代の20代とも上手くやっている方だと思います。ただ、20代と50代社員の世代間ギャップが大きく、間に挟まれてストレスです。例えば、細かい話ですが会議中にスマホでメモをとるというのも50代後半にしてみれば何をやっているんだという感じで、今時あり得ないと思うかもしれませんが、こういう先輩達は案外います。ちなみにリモートではない場合です。後輩には、そういう先輩の前ではとりあえず紙とペンでメモをとるように言いますが、後輩は全く納得していません。これは一つの例ですが、こんな世代間ギャップを埋めるにはどうしたらいいでしょうか。そうして私はどちらに寄るべきでしょうか。』

本当に大変だと思います。かくいう私も50代前半ですが、まず一つは両方からの歩み寄りがどう考えても必要だろうと思います。例えば、20代の方が50代の人を見たときに、昭和生まれの頭の固いおじさんというレッテルを貼って「しゃーねーな」と言っていても、結局今の多くの会社はそういう人達が意志決定をしているのが事実です。その事実を横に置いて、ただ昭和の人はなんとかだと言ってみても現実的は動きません。やはり世代を超えて歩み寄る姿勢は若い人達からも必要だと思います。

一方で、50代半ばの方々も「最近の若い者は」と言うのではなく、自分達も努力をしないといけないと思います。要するに、構造的には年齢の問題ですから、何千年も昔からずっと続いている問題です。それから、かつてないスピードで時代が変化していると言う人が多いですが、私はそのことを疑問に思うことがあります。明治維新を考えると、今よりももっと劇的に世の中が変わったはずです。過去20年、30年の僕らが経験してきた最大の発明の一つはインターネットとスマホの普及です。ですがどうでしょう。ドラえもんの世界のほうが夢はありました。タケコプターはまだ出来ていないし、どこでもドアも出来ていません。そうやって考えれば、それほど、大きな変化があったわけではないともいえるかもしれませんし、議事録をどうやってとるかはどうでもいい話です。紙でとろうが、スマホでとろうが、パソコンでとろうが、それはとりたい方法でとればいいのではないでしょうか。

現実的には、手書きでとった議事録をどうやって皆に回覧するのか難しいですね。ルールを決めて、僕はパソコンで打つよりスマホで議事録とった方が早いという人がいるのならきちんと説明をして、「あの態度はなんだ」ではなく、お互いに歩よったらいいのではないかと思います。ただ一般的に言うと、ある一定の年齢の方からすると、スマホをいじっているというのは誰かとメールをやっているのではないか、ラインでもやっているのではないかと思われます。真面目に仕事しているのか?と思われても致し方無いような気もします。しかし、それもお互いに「私はこういう理由からスマホで議事録をとります。そのかわり会議が終わったらすぐ議事録を皆さんに送れるようにこういうスタイルでやります。」というコミュニケーションをきちんとすればいいのではないかと個人的には思います。

さて、この方のご質問にお答えすると、どちらかに寄るとかいう問題ではなく、間に入って、こういう文化とこういう文化なので、50代の偉い方々には20代の子たちはこういう行動パターンなのでOKということにして下さい、ただ20代の方にも、50代の方々は一見すると個人的にラインやって遊んでいるのではないかと見てしまう傾向があるから、選択の余地があるならパソコンでやったらどうかという話をすればいいのではないでしょうか。
私はメリハリが大事だと思っています。コロナ禍になる以前に、皆を集めてミーティングをしていた頃は、時に「パソコンを閉じてほしい」という指示を出すことはありました。今日はちゃんとお互いに意見交換をして話を聴いてもらうことも大事だし、発言をしてもらうことも大事だからパソコンを閉じてやろうという提案です。どうしてもパソコンを開いているとメールなどが気になってしまい、集中できないこともあると思います。

「パソコンを閉じましょう」という時も、どういう理由で今日の会議はパソコンを閉じるのかをきちんとコミュニケーションとして伝えて、お互いが納得の上でどうするかを決めるとスムーズになるのかなと思います。

では、今日のまとめです。
20代と50代の間に挟まれた40代の方からのご質問でしたけれど、どちらの肩を持つかという話ではなくて、文字通り中間にいらっしゃるので、それぞれ20代側から50代側から歩み寄りを促進させるような役割を演じていただくというのが大事ではないかと思います。

分野: リーダーシップ |スピーカー: 田久保 善彦

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