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ビジネスパーソンの悩み相談㉝

田久保 善彦 リーダーシップ領域

21/10/06

ビジネスパーソンのお悩みにお答えするシリーズです。今日は30代の男性からの悩みです。

「クライアントにどこまで言っていいのか」について悩んでいます。仕事を依頼されることが多いクライアントさんがきっちり情報をくれない、スケジュール管理が甘い、こちらの納期ギリギリでの発注、など毎回綱渡りです。ミスはそのままこちらの損失になるためなんとかこなしていますが、今後もこれが続くとなると正直不安です。とはいえあまりきつく言って切られてしまうのも困ります。どこまでが許容範囲なのか、どこまで言っていいのでしょうか。教えてください。


非常に難しいお悩みですね。残念ですが、これには正解があるわけではないと言わざるを得ません。1つ言えることは、仕事はもちろん「発注する側」と「発注される側」になるわけです。しかし、発注する側(お金を支払う側)だからといって、何をしてもいいわけではありません。逆に仕事を受けている側のクオリティや評判が高くなれば、発注する側が頭を下げてきて「お願いだからやってください」と言ってくる場合も当然あるわけです。

私が知っている東京のデザインをやっている会社では、クライアントが列を成しています。これはよくある話です。建築会社や、有名な建築デザイナーの方になると3年先まで仕事が埋まっていたり、作家さんに編集者さんが頭を下げて「書いてください」と頼み込んでいたり、お金を払う側が頭を下げていることもよくあります。「払うから何でもいいのか」、受ける側も「今売れているから何を言ってもいいのか」というと、それは全く違います。ビジネスですから良いときもあれば悪いときも当然あります。今はお客さんが列を成して並んでいるようなところでも、3年後5年後はどうなっているかわかりません。

これは私見になりますが、発注する側も発注を受けて仕事をする側も、最低限の人間としてのマナーや礼儀を担保すべきですし、それが出来ないのであれば、いかにクライアントといえどもやはりルールを守って欲しいということはしっかり伝えるべきだと思います。この場合のクライアントというと、この30代の男性の方がどれくらいのポジションの方なのか、どれくらいの意思決定権を持っている方とコミュニケーションをしているのかにもよりますが、どうしても直接のカウンターパートがあまりにもひどいのであれば、その人の上司に進言をしたり、本当にそれで現場が混乱していて大変だというのであれば、やはり自分の会社の上司に伝えて、上司から上司に言ってもらったり、しかるべき対応をとるべきだと思います。

この状況をずっと続けていくと自社の社員が疲弊していったり、こうした対応に耐えかねて辞めてしまったりということにも繋がりかねません。そうすると、1つのクライアントのために自分の会社の大事な仲間を失ってしまうわけです。「いやそんなきれい事をいわれてもね」と聞こえる場合もあると思いますが、意外とこういう方は社外に対してだけルーズということは少なく、社内でもルーズである場合があります。すると、その方の社内での評判もあまりよくない可能性があります。私であればまずは「やんわり言ってみる」、それでも全く治らないようであれば「ちゃんと言ってみる」。それでも治らなければ「自分の上司を介してか自分が直接か、その人の上司に直談判してみる」。本当に困っているのであれば、もうあの会社からの受註は請けるのを止めましょうというところまで自分の会社の中で進言をしてもいいのではないかと思います。

これからの時代は、発注する側が偉くて受注する側はひたすら頭を下げているという時代ではないはずです。そういうことで進めていただくと良いのではないかと思います。

何が大切なのか、何を守らないといけないのかということです。かつては「お客さまは神様」と言いました。お客さまは確かに大事ですが、お客さまは全てではありません。同じように従業員も大事です。直前になってクライアントの誰かが、個人的に色々とグダグダ言ってきたりすると、場合によっては、このクライアントが届けようとしている価値が、クライアントのお客さんに届かなくなるようなこともあるわけです。それでは誰もハッピーにはなりません。そもそもビジネスは時間との闘いといった面もあるため、時間がルーズだったり、直前にごちゃごちゃしたりしているというのは褒められた話ではありません。そこはしっかり勇気をもって伝えて頂いたらいいのではないかと思います。

では、今日のまとめです。
クライアントがあまりワークしてくれない時にどこまで言うのかというは本当に悩ましい問題だと思います。以下の3つのステップを念頭に取り組んでみてください。第一ステップ「軟らかく担当に言ってみる」。第二ステップ「ちゃんとクライアントに言ってみる」。第三ステップ「自分もしくは自分の上司を伝って相手の上司の方にちゃんと伝えてみる」。いずれにしてもお金を頂いているから何でも言うことを聞かないといけないということではありません。そのことを前提に、しっかりコミュニケーションをとるというのがいいのではないかと思います。

分野: リーダーシップ |スピーカー: 田久保 善彦

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