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世界のコロナ

村藤功 企業財務 M&A

21/02/17

今日は、世界のコロナの状況についてお話したいと思います。2月12日の時点で累積感染者数が1億800万人、死者数が238万人くらいになってきているのです。以前に三大インフルエンザという話をしたと思うのですけれど、三大インフルエンザと比較してどのくらいになっているか分かりますか? 三大インフルエンザとは、スペイン風邪とアジア風邪と香港風邪です。スペイン風邪では5,000万人くらい亡くなっていますから、ここに追いつくことはないでしょう。香港風邪は亡くなった方が100万人で、アジア風邪が200万人くらいなので、新型コロナウイルスで亡くなった人の数が238万というとアジア風邪を超えて二番目の災厄になってきました。

その結果、世界経済にどう影響を与えたかですけれど、去年の世界の実質GDP成長率は、-3~4%くらいです。コロナの前の2019年はどのくらいだったかというと+2.9%。それがコロナの2020年は-3~4%に落ち込んで、今年2021年は+2~3%くらいかなと皆予測していたのです。ところが、去年の12月くらいからワクチンを打ち始めて結構改善されそうだ、+5~6%いくのではないかという話に今なってきています。ただし、各国の政府がコロナ対策に山のようにお金を使ったのですよ。コロナ前は政府債務を、その国のGDPに対して50%くらいに留めようよと先進国では言っていたのです。特にドイツが財政を健全にしておかないといけないと強く言っていたのですけれど、コロナ対策でそれどころではなくなってしまって、GDPの125%くらいまで世界の先進国では政府債務が膨らみました。日本はその2倍くらいで、2020年末に266%という状況です。

では、各国の現在の新型コロナウイルスの状況はどうでしょうか。例えば、ヨーロッパも一時期に比べると少し落ち着いてきました。秋冬になってまた感染が拡大したという印象があります。しかし、12月くらいからワクチンを打ち始めたので、ワクチンが効いているように見える国もあります。まず、イギリスとかドイツ、ロシアがどうもワクチンがかなり効いているみたいです。イギリスでは1月に1日当たり6万人くらいの新規感染者が出ていたのが、2月には1日当たり1万人くらいまで減ってきたのです。アストラゼネカのワクチンが結構効いているようです。それからドイツも12月末に1日当たり2万人くらいだったのが2月に半分の1万人くらいになりました。ロシアも自分で開発したスプートニクというワクチンがあるのですけれど、これが効いて1日当たり3万人から1万5千人くらいまで落としてきました。フランスとイタリアは、実は、ワクチンを打つ前から結構改善してきたのですよ。フランスやイタリアは11月がピークで、ワクチンを打つ12月にはもうかなり改善してきていました。困ったことに、スペインはまだ1日当たりの新規感染者が1.5万人くらい出ています。

発展途上国はどうだと思います? 世界の二番と三番はインドとブラジルでした。そのインドがどうなったかというと、インドは去年の9月は1日当たり10万人くらい新規感染者が出ていたのですよ。今、1日当たり1万人くらいで、1/10に減ってかなり減少してきました。ワクチンをやる前から相当減ってきていていますが、それでも1日当たり1万人は結構大変な数です。ただ、インドは人口が13億人ほどおり、1日当たりの新規感染者が10万人いたのが1万人に減って1/10になったということですから、かなり収まってきたといえるでしょう。ところが、ブラジルはまだひどいのですよ。1日当たり新規感染者が5万人くらいの状況がまだ続いています。日本的に言うと、世界中で収まってくれないとオリンピックで選手や観客を呼んでこれないので、海外の皆さんどうなのかなということをそれなりに気にしなければいけないということです。

しかし、ワクチンができて打つようになってきたというのはやはり明るいニュースです。日本ではまだこれからですけれども、世界でもワクチンがどのくらい効いたのかはまだちゃんとした検証はされていないですよね。イギリスとかドイツとかロシアが効いてきつつあるということで、ワクチンで段々収束していくという筋道が見えてきつつあります。ただ、ワクチンを打つ上でちょっと戦いがあって、EUは欧州委員会が「私たちが決めます」と言って契約を結んだのですけれど、法律家に言わせれば穴だらけの契約だったもので、予定通りにワクチンの供給をうけられていません。EUが「約束しただろう」とアストラゼネカに言って怒っているのですけれど、契約にちゃんと書いてなかったのでワクチンの確保で結構揉めつつあるのです。日本でもファイザーのワクチンは、仮契約時には6月までに全部と言っていたのが本契約では12月までに全部みたいな話になっている。途上国は皆欲しくてしょうがないですよね。中国とかロシアがワクチン外交をして、世界の権力闘争がまたワクチンで起こっているところですね。

今日のまとめです。秋冬にヨーロッパの第二波と、日米の第三波が来ました。日米では夏にも第二波が来ていたましたね。ただ、秋冬くらいからヨーロッパの感染が急拡大したために、世界中で大変なことになってきました。12月になってやっとファイザーとかモデルナとかアストラゼネカのワクチンに緊急使用許可を出して皆で打とうというような話になって、ぼちぼちと収束が始まってきています。途上国はワクチンを確保できないので、中国やロシアはワクチン外交を強化している。コロナのおかげで世界の政府債務のGDP比率が120~130%になってきて、日本はその2倍くらいとちょっと財務的に厳しい状況になったという状況です。

分野: 財務戦略 |スピーカー: 村藤功

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