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ビジネスパーソンの悩み相談㉚後輩がやる気がない。

田久保 善彦 リーダーシップ領域

21/02/24

ビジネスパーソンのお悩みにお答えするシリーズです。
今日は、「後輩のやる気が見られない」というお悩みです。

『20代後半の男です。自分でも仕事は熱心にやっている方だと思っています。最近入ってきた後輩が、完全に私生活重視で仕事はお金を稼ぐ手段という位置づけのようです。もちろん最低限のことはきちんとやるので文句も言えないのですが、仕事に対する姿勢が自分と全く違って熱量が違うのがさみしい限りです。もっと一生懸命やればできるタイプだと思うので、もう少し仕事に前のめりに取り組んで欲しいのですが、どうしたら良いでしょうか』

これにはいくつかの側面があります。まずは、端的に言うと「最近の若者は...」という話だと思いますが、20代後半の若い方が20代前半の若い方について困っているということだと思います。私は50代なのでその私からするとこの方が思っているより3~5倍ほど言いたいことはあるのだろうと思います。ただ、逆に言うと、50代の私からすれば20代の人は自分の子どもほど年齢が離れているため、感覚が大きく離れていてもそのことを認めやすいかもしれません。しかし、このケースの場合は数歳しか離れていないため、感覚が大きく違うということ自体に強い違和感があるのではないかと思います。
最近、ダイバーシティ&インクルージョンという言い、多様性を認める議論が至る所で行われていますが、職場に外国の方や何か障害を持たれた方、育休から戻ったばかりの方がいらっしゃるような状況では、明らかに自分の状況とは異なるため分かりやすく受け入れやすいかもしれません。しかし、同じ日本人の男性で、年は数歳しか離れていないとなると、彼も自分も同じような状況に置かれているから、同じような判断をしてしかるべきと、どこかで謎の前提を持っている場合が多いと思います。そしてそれは謎の前提にもかかわらず正しいと思い込んでいるため、少し違うことを言ったりやったりしようとするとイライラして腹が立ってしまうわけです。しかし、同じ価値観を持っているというのは、その人の勝手な前提です。

私はよくこういう質問をするのですが、「基本的に同じご両親に、同じお家で、同じご飯を食べさせて貰いながら育った兄弟と価値観は合いますか?」
たとえ兄弟であっても、価値観は異なります。それが、違う親に違う場所で違うご飯を食べさせて貰いながら、違う学校に行って育ってきた人が、価値観が同じ理由はありません。それが、単になにか似たような年齢の、福岡なら福岡の似たような地域で育った同じ日本人の男子だから近いはずだと思っているのは、もはや謎の前提ではないでしょうか。そもそも全部違うということをどこまで納得出来るかが、このご質問を頂いている方の多様性を受け入れる能力をどこまで広げられるかということに直結すると思います。

シンプルに、目の前にいらっしゃる方があまり会ったことのないような国の方だった場合、一見自分が理解出来ないような行動を取られたとしても、そういうものなのかと思う気がしますよね。そういう文化なんだろうなと思い、それで腹を立てたりとかしないでしょう。根本的に人それぞれ全員違うという前提をどこまでおり込めるか、ぜひトレーニングして欲しいと思います。

全く別の立場から考えた時には、いくつかしか年の違わない先輩に「この人イマイチやる気がないんだよな」と思われてしまっている20代前半の人がいるわけです。その人の立場に立ってこの問題を捉えてみると、損をしている可能性は充分にあります。これが自分のやり方だと思ってやってはいても、そうではない価値観が支配的な会社に入ってしまった場合、評価されなくなってしまう可能性があります。そもそも評価は関係ないと思っているかもしれませんが、やはり組織にいるということは、評価して貰わないと規模の大きなもっとワクワク出来る仕事をアサインして貰えなくなる可能性もあるため、この若い人の立場になって考えると、ある程度はどういう価値観が大事にされている組織なのかは冷静に見極めた方が良いと思います。
ただし、その大事にされている価値観が自分の価値観と全く合わない場合は、別に無理に迎合する必要はないと思います。後から知るくらいであれば、事前にどういう価値観がその会社の中で大事にされているのかに興味関心を持って考えてみた方が良いかもしれません。

では、今日のまとめです。
全ての人は違う価値観で生きているということを言葉だけでなく、どこまで自分の心の中に落とし込めるかによって多様性の受け入れは変わってきます。そういう営みそのものが個人個人の力量や器の大きさを広げていくことに繋がっていくのではないでしょうか。

分野: リーダーシップ |スピーカー: 田久保 善彦

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