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欧米コロナ

村藤功 企業財務 M&A

20/06/16

今日は欧米コロナの話をしたいと思います。6月10日の段階で世界の感染者数が724万人で、死者が41万人いるのです。途上国の新規感染者数が欧米の新規感染者数を超えたのは5月です。そういう意味で、世界ではまず武漢や中国で始まって、それから欧米にいって、その後途上国にいった。世界中がパンデミックに今なっているのですけれど、世界の経済的損失は大体どのくらいだと思います? そもそも、世界のGDP合計はどのくらいでしょうか。大きい数字はなかなか知らないかもしれませんが、世界のGDPは約80兆ドル、1ドル100円で換算すると8,000兆円です。その大体10%の8兆ドル(800兆円)位がコロナでやられたと言われています。2019年の実質的GDP成長率はプラス2.9%でした。2020年の実質GDP成長率について世界銀行の予測でいうと、マイナス5.2%というのが割と最近出た数字です。

今日は欧米コロナということで、アメリカとヨーロッパを見たいと思うのですけれど、コロナの前の段階でアメリカの財政赤字や貿易赤字は大体どのくらいあったか知っていますか? 両方とも1兆ドル位ですよ。コロナに対する対応策でどのくらい使ったかというと、最初1兆ドル使おうと言っていたのが、足りないから2兆ドル使おうとか、3兆ドル使おうとか、最近民主党がさらにそれに加えて3兆ドルを追加しようと言い出しています。共和党はふざけるなと、そんなお金がどこから出て来るのだと言って、民主党と共和党で揉めているという状況です。そういう意味で、3兆~6兆ドルのうちどこでおさまるかというのは、共和党と民主党の闘い次第ですけれども、いずれにせよ赤字国債でそのお金を賄うのだとすると、今までの財政赤字1兆ドルだったものが、1兆ドルで済むわけがありません。何兆ドルになるのかがちょっと心配です。

アメリカの失業率も注目されていて、3月には4.4%でした。4月の失業率は14.7%、5月はおそらく20%いってしまうのではないかと言っていたら、13.3%でおさまったのです。なんだか皆喜んでいるのですけれども、不思議なことにアメリカがどうもワークシェアリングをしたらしいのです。アメリカ人とかアメリカの企業は仕事が無くなったら首にしろという発想をしがちな人達なので、日本だったら2~3%でおさまっている失業率が14.7%までいってしまうわけです。しかし、さすがにこれはまずいというふうに思ったのか、じゃあ皆で、一週間に5日働いているところを4日しか働かないことにして働く人を増やしましょうとワークシェアリングをしました。人件費20%削減分を雇用削減回避に当てられるからです。今までもヨーロッパではワークシェアリングが起こっていたのですが、ついにここにきて、アメリカもすごい勢いでワークシェアリングが広がり始めたことになります。

3月末~4月にかけてアメリカではすごい勢いでコロナ感染が広がったのですが、アメリカは圧倒的な世界一のコロナ感染国です。経済も、第1四半期のGDPがマイナス5%くらいだったのが、第2四半期で38%位のマイナス。今年一年でマイナス5~6%位かなという話をしています。大統領選挙にどういう影響を与えたかですが、「コロナ対策、失敗だったのじゃないの」とか、それから最近デモが沢山起こり、デモを強圧的に抑えようとしています。その結果、黒人差別によってアメリカ社会を分断しているということで、バイデンさんの支持率が上がっています。トランプの支持率が下がって、バイデンが上がるみたいな状況に今のところなっています。

ヨーロッパですけれど、日本とかアジアよりも結構致死率高いのです。これに対して対策を打たないといけないのでお金が必要ですが、ヨーロッパの南北問題が起きているのです。ヨーロッパの南北問題とは、北はオランダ・オーストリア・デンマーク・スウェーデンといった国で、南はギリシア・ポルトガル・イタリア・スペインみたいな国です。今まではドイツが北のグループにいました。北の方は財政規律を重視するということで、今回のコロナ対策でも、返済が必要な融資は良いけれどお金をあげる補助金は駄目だと言っていました。南の方は元々お金がないので補助金を出さないとやっていけません。皆、観光に相当頼っているのでコロナで大打撃を受けました。そこで、EU全体で債券を発行してそれを経済の困窮が厳しい南の国に使おうと言ったのに対して、北の国はふざけるなと言って、北対南の闘いが起こったわけです。ここのところ、ドイツが今回だけはしょうがないと言っています。これまでは財政規律重視だったのですが、今回は皆で助けるのはしょうがないでしょうと言って南に味方をしたもので、とりあえずコロナ対策でお金を借りて使うということになったという状況です。

アメリカコロナは全然終息していないのですが、トランプ大統領は支持率が下がってきて緩和を急いだもので、またアメリカ国内で広がる可能性もあります。日本はアメリカとやり取りなしの状況をどのくらい継続出来るのかという問題もあります。世界経済は自由貿易で成り立っているので、これからどのように規制を緩和していくのかによっては、また第二波の可能性が出て来るでしょう。どのようにこれからマネージしていくのかということが問題です。

今日のまとめです。欧米コロナは第一波のピークは越えたようです。しかし、経済再生のための緩和とコロナ感染抑制のバランスをとるのはどこでも大変な苦労をしています。

分野: 財務戦略 |スピーカー: 村藤功

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