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仕事をつうじて社員の幸せ度をアップさせるための対話とは?①

芹沢宗一郎 組織・リーダーシップ研究

20/03/16

今回は、仕事を通じて、働いている社員の方の幸せ度をアップさせるための「対話」について考えていきます。

現在、世の中では環境の変化が激しく、どこの企業も生き残りをかけて新しい価値を作り出そうと取り組んでいます。そのため、どのようにして組織の多様性を引き出し、一人一人の自由な発想から新しい価値を生み出すのか、イノベーションに注目が集まり、その仕掛けや仕組み作りに注力されているという状況があります。

組織の多様性や社員の自由な発想を重視し、社員が自由に意見を言えるようになるにはどのようにしたらいいのでしょうか。

そのためには、「意見を言っても良いんだ」という空気が欠かせません。何か良い意見やここを変えたらいいのにと思うことがあっても、社員が委縮してしまうような、言い出しにくい環境だとよくないですよね。その点については、次回以降より詳しくお話していきたいと思っています。

今日は、その入口として「働いている一人一人が、仕事に対して誇りややり甲斐を感じられるような環境作りが非常に大事だ」ということについてお話しします。これを「エンゲージメント」を高めると言います。「エンゲージメント」というと「婚約」をイメージしてしまいますが、実は経営の世界で言われている「エンゲージメント」は、社員一人一人が自発的に自分の力を組織に対して発揮しようという一人一人の貢献意欲のことを指します。

実は、社員のエンゲージメントが1%向上すると、企業の収益がおよそ9%アップするというデータもあり、社員にとっても会社にとってもプラスになるといわれています。そう聞くと、当然みなさんエンゲージメントを高めていきたいと思うわけです。

ここでみなさんに少し考えてみていただきたいと思います。日本で働いている方のエンゲージメントは高いと思いますか。

日本ではこれまで終身雇用制度をとっていたため、会社に対する忠誠心、自分が組織の中で役に立ちたいという思いは強いのではないかと想像される方が多いかもしれません。実は私もそう考えていました。しかし、アメリカのギャラップ社という調査会社が、3年前に世界各国の企業の従業員のエンゲージメントをグローバルで調査した結果、なんと日本には熱意溢れる社員はわずか6%しかいないということが判明しました。ちなみに、アメリカはどれぐらいだと思いますか。実は、アメリカのエンゲージメントは32%と日本の約5倍の数値でした。さらに、日本企業にはやる気のない社員が実は7割もいるということが示されました。世界139ヵ国を調査した結果、日本はほぼ最下位のところに位置づけされているというのが現状です。
また日本の場合、「会社と上司に対する信頼度」も他の国に比べてかなり低いという結果が出ています。さらに別の調査では、最近ミレニアル世代と言われる方々は、2年以内の短期で離職を考える割合が37%と高いことがわかっており、この数字からも日本のエンゲージメントにはかなり問題があると言えます。
どうして日本はこれほど熱意溢れる社員が6%と少なく、やる気のない社員が70%もいるという結果になるのでしょう。これには様々な分析がなされていますが、いずれにしても今、日本企業はこれらの現状を踏まえて人事制度を変えるなど、どうにかして従業員のエンゲージメントを高めようと様々な施策を打ち出しています。ただし、これはハードの施策として必要ですが、それだけでは社員の幸せ度はアップしません。結局何が重要かというと、ソフトの部分です。具体的には「コミュニケーション」です。上司(リーダー)と部下(メンバー)間のコミュニケーションのやり方を変えていく必要があります。やはり最後は「人と人」です。今はAIが注目されていますが、最後はヒューマンタッチの重要性は残るでしょう。まさに対話の質を重視したコミュニケーションが今の時代だからこそ求められているといえます。

では、今日のまとめです。
社員の幸せを実現するためには、組織を引っ張るリーダー一人一人が自らのコミュニケーションのスタイルをもう一度見つめ直して、部下(メンバー)と信頼関係にもとづく本音で対話出来る環境作りに取り組んでいくことが求められているというお話でした。

分野: リーダーシップ 組織行動 |スピーカー: 芹沢宗一郎

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