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インバウンド客の誘致②

星野裕志 国際経営、国際物流

20/01/17

昨日は、九州大学、国立台湾師範大学、奄美イノベーションという企業の産学連携のプロジェクトとして、台湾から4名の方々が奄美大島に来られて、5週間滞在しながら行われた活動の話をしました。もともとは、国立台湾師範大学のビジネス・スクールの教授である友人と私が、この3年間取り組んでいるプロジェクトの一環で、なぜ台湾からの観光客の誘致を目的として、プロジェクトを行ったかを、改めて説明したいと思います。

まず旅行好きな台湾の人たちにとって、もともと日本はもっとも多くの人が訪問する国であること。昨年は、台湾の人口の5人に1人が、日本を訪問したとのことでした。また、台湾と日本の関係はとても良好で、相互に親近感があるといえるのではないでしょうか。ただ少し残念なことに、台湾の人たちにとって、雪の北海道や、ディズニーランドのある東京と周辺、富士山、京都は定番で人気のある目的地ではあるものの、九州観光のウリにする温泉や食は、台湾とそれほど変わらないので、九州の魅力はそれほど感じられていないということです。

それならば、台湾にもアイランド・リゾート、ビーチ・リゾートはあるものの、奄美大島という場所で、台湾の人の目線でその魅力を発掘して、台湾のひとたちに向けて、発信してほしいと思いました。特に、台湾からの日本への観光客の81パーセントがリピーターで、日本に複数回来られていることを思うと、定番の観光地はひととおり経験したあとに、離島を訪れる面白さもあるのではないかと思いました。今回来られたのは、国立台湾師範大学の大学院生の方々と、ジャーナリストと映像プロデューサーという面白いメンバーだったのですが、これはまったくの偶然で、最初は大学院生のインターンシップを想定していたのですが、プロのジャーナリストと映像プロデューサーが是非参加したいということで、4名の女性が滞在されることになりました。お二人は、それぞれご主人のサポートで、5週間も奄美大島に滞在されることになりましたが、結果として大きな情報の発信力が得られることになりました。

国立台湾師範大学のビジネス・スクールは、観光、スポーツ、サービスマネジメントを研究の対象としていて、それらの業界に広い人的なネットワークがあります。このプロジェクトを知って、ぜひ参加したいとのことでした。映像プロデューサーの女性は、日本が好きで40回以上は旅行でこられているそうです。そのみなさんの滞在中の主な活動は、マーケティング、情報発信、意見交換やモデル・プランの策定で、具体的にマーケティングではご協力いただいた奄美イノベーションが滞在中、車を提供してくださったので、自分たちで地図を頼りに、島中の観光地などを訪問したり、ヒアリングをしていたようです。また台湾から奄美大島を訪問する家族向け、様々なペアの旅行者向けに、様々な日程での滞在のモデル・プランが作られました。そしてその多くは、台湾向けのWEBで島の魅力として発信されました。

5週間の活動の中間点と最終日には、地元の自治体や観光協会やメディアの人たちとの意見交換会をすることで、コメントやフィードバックをいただきました。奄美市役所で開催された中間報告会には、私も参加しましたが、とても良いディスカッションになりました。

現地の人があまり重視していない観光スポットが、彼女たちにはとても魅力的であったり、あるいはその逆であったりと面白い発見もありました。つまり、こちらで魅力的だろうと思うことは、相手には届いていないかもしれないし、やはり日本人観光客とは求めるものが異なるということもあるのではないかと思います。

今回のプログラムは、私にとってひとつの実験でもありました。もし日本国内の観光地が、海外からのインバウンド客を誘致したいならば、日本人が無理をして相手の言語で発信するのではなく、ターゲットとしたい国の人達をインターンシップのような形でも数週間滞在していただいて、マーケティングと情報発信をすることの有効性を探りたいと思いました。

今回の例でいえば、奄美大島の台湾向けのプロモーションを日本人が中国語の繁体字で行うのではなく、台湾の人にお願いすることの方が、本当に届くのではないかということです。フランス人に金沢に来てほしいならば、金沢の魅力をフランス人が、フランス向けの発信し、フランス人が来訪する上での課題を抽出するというように、外国人による外国人向けのプロモーションです。

そんなモデルを今回の奄美大島で作ってみたいと思っていたので、これから今回の良かったことや課題や、かかった費用などを公開していきたいと考えています。

今日のまとめ:
今回奄美大島に台湾からの4人に滞在していただいて行った活動は、日本国内の観光地が、海外からのインバウンド客を誘致する上でのひとつのモデルになると思いながらの実験的な取り組みでした。ターゲットとするインバウンド客の誘致に、有効なモデルになるようもう少し検討を加えていきたいと思います。

分野: 国際ロジスティクス 国際経営 |スピーカー: 星野裕志

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