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幸福・成功のための哲学27潜在意識②

岩崎勇 日本の会計、国際会計、税務会計、監査論、コーポレート・ガバナンス、西洋・東洋思想と倫理、経営哲学

19/11/13

 松下幸之助・稲盛和夫の哲学においては、「幸福」や「成功」が中心的なものとなっている。
 前者の幸福の例でいえば、例えば、松下幸之助では、「繁栄による平和と幸福」(PHP)の研究のために、周知のように、「PHP研究所」を設立し、様々な活動を行っている。ここでは、幸福とともに繁栄と平和とが掲げられている。他方、稲盛和夫では、京セラの経営理念として、「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」として、物心両面の幸福を中心的なものとして考えている。

1 潜在意識 ―続き
 心の法則の第9は、「潜在意識の法則」である。これは、前述の「一切唯心造」や「因果律」の法則を積極的に活用するという側面において、正しく潜在意識を活用すれば、心に思い描いたとおりに夢が実現する、というものである。つまり、顕在・潜在意識を活用して、善いことを思えば、善いことが実現し、反対に悪いことを思えば、悪いことが実現する、というものである。それゆえ、幸せや成功の実現のための強力な源泉となり、必須のものである。

2 潜在意識の活用
 この夢を達成するための潜在意識の活用の要点は、図表1のとおりである。

図表1 潜在意識の活用の要点
①正しい明確な夢を設定すること【明確な夢の設定】
②夢を日夜顕在意識で思い続けること【夢の信念化】
③夢に向かって情熱を持って努力を継続すること【努力の信念化】
④何度失敗しても、成功への一里塚と思って、努力を続けること【失敗に挫けない努力】
⑤夢の実現を信じ切ること【夢の実現の信念化】

① 明確な夢を設定すること:明確な夢の設定
 夢を実現してくれる潜在意識を活用するためには、まず挑戦的な精神に基づき、例えば、社長になるというような「明確な夢を持つこと」が必須である。これなくしては、潜在意識は全く働かない。この場合、夢は、曖昧なものであってはならず、具体的で明確で正しくなくてはならない。なぜならば、世の中全体は通常誤っていないので、夢を実現するためには、そのことについて世の中の容認や支持を得ることが必須であるからである。そして、自分の強みを生かすようなものが望ましい。というのは、これによって、自己の強みを伸ばしながら、社会貢献もできるからである。

② 夢を日夜顕在意識で強く思い続けること:夢の信念化
 次に、夢を実現することについて覚悟を決め、顕在意識で強力な暗示をかけ続け、エネルギーを与え続けることによって、潜在意識を上手く機能させてやる。すなわち、潜在意識を活用するのには、1度や2度軽い気持ちでちょっと思った位では、潜在意識まで全く浸透せず、機能もしない。顕在意識で日夜夢を一心に強く思い続け、それが信念となること(「夢の信念化」)によって初めて、潜在意識がそれを受け止めて、作用し始めるのである。このように潜在意識は、軽い意識には反応せず、「本気や本音に反応する」ので、信念となるまで本気で夢を一念に強く思うこと、すなわち自己暗示をかけ続けることが必要である。この夢の信念化によって、情熱を持って、一心不乱に夢の実現を考えることによって、潜在意識が、夢を実現するための課題や問題を整理し、その解決のためのヒントを与えてくれる。よくリラックスしている入浴中や睡眠中などで、良いアイデアやインスピレーションが浮かぶことがあるが、これは潜在意識が常に夢の実現のことを考えていて、それに対するヒントを与えてくれるからである。この場合、睡眠中にインスピレーションを得たい場合には、寝る前に、インスピレーションを得たい事項について一心に考え、かつメモ用紙と筆記用具を常に枕元において置くことが大切である。

図表2 潜在意識の活用と夢の実現
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③ 夢に向かって情熱を持って努力を継続すること:努力の信念化
 潜在意識は夢を実現してくれるものであるが、それを実現するためには、本人の努力が必須である(「努力主義」)。そこでは、明確で正しい夢に向かって情熱を燃やし、揺らぐことのない「努力の信念化」によって、忍耐力を持って、不断の努力を重ねなければならない。また、現在自分の能力が不足している場合には、研修などに参加し、能力の向上に努めることも有効である。毎日1㎜ずつの向上でも、自分の出来ることを着実に、一つ一つの誠実な努力の上に、夢も叶うのである。ただ単なる夢や希望だけでは、単なる希望的観測に過ぎない、ということが現実であり、日々の必死の努力こそが命である。

④ 何度失敗しても、成功への一里塚と思って、努力を続けること:失敗に挫けない努力
 潜在意識を活用しても、1度で必ず成功するとは限らない。むしろ夢が大きいほど、失敗の連続であることも少なくない。しかし、この失敗を失敗としてネガティブに捉え、へこまずに、未来の視点から未来においてより良きものを生むための一つの関門、すなわち成功のための一里塚として、成功により一歩近づいているとポジティブに捉えることが大切である。そして、折れそうになる自分の心に鞭打ち、実現するまで絶対に諦めないという覚悟を決め、「不屈の精神」ないし「不退転の態度」で、失敗で得た教訓を生かし、常に改良を重ねて、自己の成長(「教訓→改良→自己成長」)を図っていくことが大切である。すなわち、過去の経験を、より良い現在と未来を構築するために有効に活用し、どのようにしたら夢が実現するのか、いろいろな方法を創意工夫しながら、夢の実現だけを考え、最善の努力を続け、初志を貫くことが大切である。反対に、自ら限界を作り、失敗に負け、心が折れたとき、「本当の失敗」が確定することとなる。
 なお、行動主義によれば、過去の結果としての現状ではなく、未来の視点から前向きに未来において新しい成果を作り出すための現在の努力こそが大切なものであり、過去を悔やむのではなく、未来のより良い成果を楽しみとすることである。そして、成功するための最善の方法は、教訓を生かして日々工夫を重ねながら挑戦を続けことである。すなわち、「成功の分岐点」は、失敗の捉え方と、その後の改良を加えながら継続的な努力ができるか否か、ということである。このような苦境の克服が一つの糧や節となり、それらの経験が多いほど、その人はより強くなれる。

⑤ 夢の実現を信じ切ること:夢の実現の信念化
 この場合、非常に大切なことは、人間のみに与えられた人間らしい未来の視点からの未来力を持ち、夢の実現を信じ切ること、すなわち「やれば必ずできる」というように「夢の実現の信念化」をすることである。夢の実現を疑ったり、諦めるような気持ちが生じた場合、潜在意識は、本音に忠実なので、その本音の方に反応してしまう。また、他人との比較などをすることもよくない。その比較によって、ネガティブな意識を自己に感じさせると、潜在意識がそちらに反応するからである。あくまでも、比較などを行わず、ひたすら夢の実現を信念化し、その信念を貫き通すために、日々情熱を持って、努力を継続し、全力を出し切ることである。そして、一つの夢が実現したら、それを糧として、また新しい夢に挑戦するという好循環を生み出すことが大切である。
 このように、潜在意識の活用による夢の実現は、別の表現をすれば、まさに不屈の強い思いを持って、考え、行動をし続け、信念を貫き通せば、それがいつかは現実のものとなるという「信念の法則」とも呼べるような内容である。
そして、潜在意識を上手く機能させるためには、前述のように、「積極的な暗示」を上手く活用し、自分は絶対に夢を達成できると暗示をかけ続けることである。なお、この夢の達成は、簡単なものであれば、短期間に達成できるけれども、大きな夢は何十年ないし一生かかることもあるので、時間の長短は、状況によって異なることはいうまでもない。すなわち、夢の難易度によって、その達成までの期間の長さが変化するが、前述のように、自然の理にかなったものであれば、覚悟を伴った継続的な努力を続けることによって、例えば、米国のキング牧師の公民権運動やマハトマ・ガンジーのインド独立運動のように、時節因縁に基づいて時期が熟せば、いつかは思いが必ず実現するのである。

3 暗示の活用
 幸せや成功したい場合に、この暗示の活用は、特に次のような場合に有効であろう。
① 夢や目標の達成のため
 前述のように、夢や目標を達成するためには、一般に長い間の努力が必要とされる。この場合に、その途中では、いろいろな困難な出来事に遭遇し、心が折れそうになるようなこともある。このような場合に、積極的な暗示を活用し、「夢は必ず達成できる!」という信念をもち続けることである。そして、夢が達成されるまで、覚悟を決め、諦めずに、常に創意工夫をしながら誠実な努力を続けることである。
② 苦境の克服のため
 長い人生においては、時々苦境に陥るときがある。この場合にも、積極的な暗示を活用して、「この苦境は必ず乗り越えられる!」という信念をもち続けることである。そして、苦境を乗り越えるまで絶対に諦めないという覚悟を決め、誠実な努力を続けることである。

4 むすび
 成功・幸福のための哲学においては、成功し、幸福に生きるために、「潜在意識」を活用することが大切である。

分野: コーポレートガバナンス 財務会計 |スピーカー: 岩崎勇

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