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人材マネジメント(HRM)を自らの武器にしてフルスイングしよう③ 評価の重要性と何を評価するか?

芹沢宗一郎 組織・リーダーシップ研究

19/05/10

「人事制度・人材マネジメント(HRM)」を社員側から捉え、どう活用していくかについてお話ししています。3回目の今日は、「評価」について考えていきます。

「評価」を気にされている方が多いと思いますが、評価はなぜ大事なのでしょうか。

もちろん良い評価をもらうと、良い報酬がもらえたり次の仕事への意欲に繋がったりと様々なメリットが思い浮かぶかと思います。今日は、「評価」を人間の欲求、具体的には「承認欲求」と「成長欲求」の観点から考えてみたいと思います。
人間は自分の働きが認められることによりやり甲斐を感じ、社員がやり甲斐をもって行動してくれることにより企業側もより高い成果を上げることが出来ます。そういう意味では、社員の「動機付け(モチベーションを高めること)」が非常に重要になってきます。前に一歩踏み出そうというエネルギーとなる動機づけには、適切な評価が欠かせません。

では社員のモチベーションを高めるために企業は社員の何を評価したらよいのでしょうか。
例えば営業職であれば、「売り上げ」という目に見えて評価しやすい成果数字があります。しかし職種によっては何をもって評価されるのかがわかりにくい仕事もあります。
多くの企業では、だいたい2つのことを評価します。1つは「成果」。つまり、業務を実行遂行した結果(実績)です。2つ目は「能力」になります。最近では能力の中でも「成果に繋がるような能力・行動特性」(「コンピタンシー(competency)」と呼びます)が重視されます。

ではなぜこの2つなのでしょうか。
企業にとって一番大事なことは継続的に業績を上げることです。そのためには持続的な結果を出せるような行動特性をもった社員を育成し、増やしていくことが企業の強みになります。したがって、経営としても「業績(成果)」と「能力」(特に成果に繋がる行動特性)を評価することは極めて合理性があります。

一方、働く側も、他人に認められたという「承認欲求」と自分自身が成長したいという「成長欲求」があり、会社から「成果」と「能力(行動特性)」評価されることはこの2つの欲求を満たしてくれることになります。「成果」を上げることで会社から承認されると「承認欲求」が満たされ、自分が努力して結果を出せるような「能力」を身につければそれはまさに「自己成長」に繋がり「自己成長欲求」も満たされるからです。

では、具体的に「成果」と「能力(行動特性)」はどのように評価されるのでしょう。
例えば放送局の場合、「成果」は番組の聴衆率という数字で評価されます。ただ沢山の方に聞いて頂くためには、誠実な番組作りをしているか、沢山の方が楽しんでくれるような番組作りをしているかという「能力(行動特性)」がともなっているかも評価する必要があります。このように、その企業ごとに明確な評価基準があって、評価されているというわけです。

では、今日のまとめです。
皆さんがフルスィングするための前提として何が評価されるのか、多くの会社は「成果(業績)」と「能力(行動特性)」の2つが基準になることが多いということです。この基準をまずしっかり理解しておく必要があるということと、その2つなくして働く皆さんの承認欲求や自己成長欲求は満たされないというお話でした。

分野: リーダーシップ |スピーカー: 芹沢宗一郎

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