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ETFについて②

平松拓 企業財務管理、国際金融

19/05/07

前回、ETFは取引所に上場され、その価格が株価指数などの指標に連動するように運用されるタイプの投資信託であるということ、そしてその基本的な仕組みと類型、現物への投資と比較した場合のメリットなどについて説明しました。今回は一般の投資信託と比較した場合のETFの特徴について考えてみたいと思います。

まず、一般の投資信託と比較した場合のETFのメリットを考えると、第一に、一般の投資信託の場合、購入できるタイミングが投資信託の当初募集期間中に限られていたり、あるいは運用期間中に追加購入出来る場合でも、1日の取引終了後の基準価格ベースでの購入に限られているのが普通です。これに対して、ETFの場合は市場が開いている間はいつでも上場株式と同じように売買をすることが出来ます。それに加えて、一般の投資信託の場合には、取引価格となる基準価格が分からない状況で、購入や換金の申込みをしなければならなりませんが、ETFであれば指数の変動状況を見ながら購入や換金の申込みができるという点で透明性が高いのです。同時に、株式の取引と同様に指し値注文とか信用取引などもできる点で、利便性も高いということも言えます。

また、一般の投資信託の場合には、運用会社の専門家が予め示した方針に基づいて株式や債券などで運用することになっていますが、実際にどの銘柄にどのような価格でどれだけ投資したかの詳細が逐次明らかになるわけではありません。また、投資信託の価値を示す基準価格も、その日の取引が終了してからでないと分かりません。さらに、その基準価額を調べるためには投資信託販売会社に問い合わせたり、ホームページを参照したりする必要があります。これに対して、ETFの場合は、上場されていることからリアルタイムで値動きを知ることが可能で、さらに連動の対象となる指標を見ておけば良いこともあって、遥かに分かり易いと言えます。

さらに、ETFにはもう1つの大きなメリットがあります。信託報酬、要するに手数料が安いのです。一般の投資信託の場合、関係当事者が多く、且つ、専門家が運用担当してくれることから全般的にコストが高くなっており、特に、小口投資の場合にはその負担が大きくなります。これに対してETFの場合は、まず販売会社に支払う手数料がありません。また、指数に連動させて運用するので、銘柄を選択するための企業調査が必要もないわけです。それから、現物を供出する形のETFならば、運用期間中に中身の売買を行う必要もないので、そういうコストもかからないわけです。そういったことから相対的に信託報酬が安くなっています。預金にしろ投資信託にしろ、運用収益率が全般的にそれほど高くない中で、こうした低コストというのは非常に大きなメリットです。もっと言えば、銘柄を専門家が選択して運用する事をアクティブ運用と言うのですけども、これをやったとしても、指数に連動させて運用するパッシブ運用に対して、成績が著しく上回るというケースはそれほど多くありません。そういう意味からすれば、コストが安くて済むことのメリットは非常に大きいと言えます。

以上が、一般の投資信託と比較した時のETFのメリットですが、デメリットはそんなに多くありません。まず、購入の窓口については、一般的な投資信託の場合には、銀行や証券会社、郵便局などの幅広い金融機関が販売会社となっており、投資信託の扱いをしている店舗ならば業態に拘わらず購入することが出来ます。これに対して、ETFの場合は、基本的には証券会社に限られます。ただ、証券会社であれば、通常どこの証券会社でも扱っているはずです。銀行などが現状このETFを扱わないのは、特に規制によるものではなくて、ETFの場合は株の売買と同様に、取引所が開いている時間帯なら取引がいつでも可能となるように、インフラ整備の必要があるからと考えられます。株を売れないのにETFの売買だけをするためにそうした設備を整えるということに対して、銀行などはやや消極的スタンスをとっています。

もう1つ、リスクについてですが、投資信託の場合には、価格変動リスクや為替リスク、金利リスクなど様々なリスクがあることをご説明しました。ETFも投資信託の一種であることから、同じように多くのリスクが存在します。特に、特定の金融機関が発行するリンク債に投資するリンク債型のETFの場合は、その発行金融機関の信用状態が直接的にそのETFの価値に影響を及ぼします。その金融機関が破綻ということにでもなれば、ETFの価値も失われかねないからです。

いずれにしても前回と今回の2回でご説明してきたような特徴から、ETFは今やなくてはならない金融商品としての位置を固めつつあります。正しい知識を身に着けて、リスクなどもしっかり評価した上で、賢く投資することが望まれます。

今日のまとめです。ETFを一般の投資信託と比較した場合、購入や換金に際しての透明性と利便性に優れる他、信託報酬が少なくて済むといったメリットがあります。一方で大したデメリットがないということもあって、人気金融商品となっています。しかしながら、投資にあたってはリスク性の商品であることを踏まえ、十二分に検討することが必要だということは論を待ちません。

分野: ファイナンシャルマネジメント |スピーカー: 平松拓

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