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VUCA時代②変化点の大枠3

村尾佳子 リーダーシップ開発、倫理、価値観

19/04/22

「VUCA(Volatility Uncertainty Complexity Ambiguity)時代」をどう生きるかについてシリーズでお話ししています。
 VUCAとは、「不透明/予測不能な状況」です。

 情報化社会である今日、溢れる情報の中で私たち自身の消費行動が変化してきました。この変化の一番の要因はスマートフォンの誕生です。これがある意味「劇的進化」でした。スマホが誕生して10年ほどになります。この10年の間に日常生活がガラッと変わりました。電車の中でもみんなスマホを見ていますし、二人で歩いていてもスマホを見てたりします。ファミレスで向かい合って座っているのにお互いにスマホの画面を見ているという光景さえあります。2020年には日本のスマホ契約数が約1億件に到達すると見込まれています。会社用のスマホと個人用のスマホのように複数台持っている方も入っているかもしれませんが、年齢を問わず色んな人がスマホを利用していることになります。

 その中には様々なアプリが入っていて、意識している人もしていない人もいると思いますが、地図アプリでは位置情報を提供していることにもなりますし、スマホには沢山のデータが詰まっているわけです。最近では近くを歩いていると、「この店は安いですよ」とクーポンが配信されてきたり、あるいは「今日近くのエリアでこんなイベントがありますよ」という通知が来たり、自分がいる動線の中で一番便利な情報が入ってくるようになっています。個人に対して発信出来るサービスが増えてきています。例えばネットショッピングにしても、自分が検索したものと似たようなものが広告でもなんでも画面に上がってくるようになりました。利用者に合わせた情報が届いているということです。

 これは「レコメンドエンジン」と呼ばれ、AIにより蓄積されたデータをもとに自分以上にそのアプリが実は自分をよく知っているという怖い状態になっています。それこそ書籍をアマゾンで買ったりすると、怖いぐらいに自分のほしい情報が提示されます。「頼む前から届くようになる」ということがまことしやかに言われていますが、それくらい革新的にデータ収集で個人が分析されているわけです。

 情報については、皆さん自身も「情報に飲まれているような感覚」をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。ある時から人間の処理量以上に情報供給量が増えてしまったわけです。今まで情報というと、その発信者はそれなりの有名人だったり企業だったわけですが、スマホの登場によりごく一般の私達が発信するようになりました。それこそスマホを手に入れて、すぐその瞬間に写真を撮って、お店はどうだったということをツイッターやインスタで発信します。そうした情報によって、私達はより生の部分を見られるようになり、とても便利になった面と、一方で自分たちの首を絞めてしまった面があります。溢れる情報の中で、溺れているのか泳いでいるのかよくわからないという状況になってしまっていると思います。

 最近では、それこそいくつか炎上事件がありましたが、本当にクローズドで友人だけだと思って公開していたものが、データのコピーにより動画がそのまま流出して炎上してしまう事態も起きています。私たちは無自覚に情報を発信していますが、「情報を発信する」ということは、ある意味その責任をとっているということです。クローズの世界で友達の身内という概念はもはや無くなってしまっているということではないかと思います。そういった意味において、「生きにくい時代」でもあり、そういう情報が溢れることによって私達は確実に企業の宣伝ではなく生の声を聴くことができ、本当に良いサービスをしてくれるところが浮かび上がってくるといったより真実に近い情報にアクセスできるようになった面もあります。きちんと特性を知った上で利用すると、自分に必要な情報をきちんと得られる時代といえます。適切な情報にアクセスをして、情報リテラシーをもって選べる人と、そういう情報は今まで通り一切アクセスしませんという人とで生きている状況がまったく異なる状況が生まれてきています。

 もう一つの見方をすると、これまで情報は企業がもっていたパワーでした。色んな情報を発信してコントロールしていたわけです。しかし、それが完全に顧客側に移ってしまっているということでもあります。今まで企業が持っていたパワーが顧客に移り、顧客の力が強くなりました。顧客は良い情報も悪い情報も何の意図もなく無邪気に発信し、企業が隠したかった情報も、良いものも悪いものも発信してくれるわけです。そうすると全てのものは透明になっているということだと思いますので、我々は何事も隠し事が出来ない透明な世界に生きていると捉えると、自分の行動や発信したことをちゃんと考えながら責任をもってやっていく必要があります。
 さらに消費行動という観点で見ると、今までは動機があって、何か調べて、悩んで、買うというプロセスがありましたが、それこそSNSなどで誰かが「これ気に入ると思うよ」と言っていたり、自分が好きな人が気に入って使っている情報を見ることで、あまり欲しいとも思っていなかったのに衝動買いをしてしまうということが起こりつつあるのも今の時代の特徴です。いずれにしても企業側は何のコントロールも出来なくなり、無邪気なお客さんの行動が、ある意味私たちの消費行動や消費社会を作っていっている時代へと変わってきています。

では、今日のまとめです。
全てが透明な世の中で沢山の情報が溢れているからこそ有益な情報をしっかりと見る目を養って賢い消費者として生きていきましょう。

分野: リーダーシップ開発/倫理/価値観 |スピーカー: 村尾佳子

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