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VUCA時代②変化点の大枠2

村尾佳子 リーダーシップ開発、倫理、価値観

19/04/15

「VUCA(Volatility Uncertainty Complexity Ambiguity)時代」についてシリーズでお話しています。
VUCA時代とは、「予測不能/不透明な時代」を指します。

 前回は、今までの昭和の価値観など既存の前提が崩壊しているというお話でした。グローバル化の進展、IT技術などの進歩によって競争環境が本当に激しくなっています。何と競争しているのかもはや分からないこのVUCA時代で何が起こっているのか、今起きている「変化」について引き続きお話しします。

 グローバル化とITの進歩により、トランプ大統領の就任やイギリスのEU脱退など海外で起きている様々な出来事が瞬時に伝わり、その影響を受けます。ある意味、世界は1つの市場のような形になっているわけです。各国のトップは当然自国の利益を最優先に考えるため、何か奪い合いが生じた際には、自分達が一番得になるようにとある意味獲得ゲームが世界を舞台に繰り広げられるというのが今の状況です。

 そんな状況の中で日本を捉えると、日本はまだまだ良い市場です。それなりにお金を持った人がいて、購買力もあるため、日本市場のマーケットは依然として海外から狙われています。以前の日本市場は、日本語のハードルが高く、参入障壁になっていました。日本人は英語をペラペラしゃべる人が少ないため、そういう意味では日本マーケットを本気で開拓しようとすると、日本語の習得が大前提だったわけです。しかし、今は様々な翻訳ソフトも発達してきたこともあり、以前よりも日本市場はアクセスしやすくなりました。言語翻訳ソフトを使うと、今では簡単な言葉であれば間違いなく変換は出来きるようになりました。特にネットで売買をすることにおいては、日本市場との取引のハードルは格段に下がってきています。そのため、色んな国のものを安く購入できるようになりました。その一方で、今まで日本語という参入障壁で守られた日本市場に海外企業が参入してきたことにより、より競争が激しくなりました。ITによって、地理的な場所は関係なくなってきたという意味において、日本市場の魅力が高まったといえます。

 一方で、グローバルの市場で捉えた時に、どこの国も新興国に進出しています。その理由として、新興国は今後放っておいても人口が爆発的に伸びることが挙げられます。残念ながら日本の人口は減少傾向にありますが、新興国はこれから何億単位で増えていくわけです。そうすると、その市場に参入し、根付かせることができたら、何もしなくても伸びていく可能性があります。そういった魅力的な市場であることから、グローバルで見ると、今後新興国にどんどん参入していくというのが今後の大きな流れとしてあります。いわゆる大企業の成長が日本ではこれ以上は見込めないため、今後さらに海外転勤が増えていくでしょう。まさに海外市場の方に主力リソースを振り分けていくというのが今後のグローバルの流れではないかと思います。

 前回、「企業資産の負債化」についてお話しましたが、やはりITの技術進化により、従来の大企業の多くのものをもっていることをベースに作ってきた競争優位のモデルから、何も持たなくても可能になる時代になりました。しかし、必要がなくなったからといって、これまで持っていた資産(人、設備、仕組み)を簡単になくすことはできません。例えば、店舗なども大きなものを作ってしまったら、人が来なくなったからといって簡単に潰せるかというと償却が終わっていない場合は難しいわけです。そうやってかえって資産が負債になってしまうことがあります。これまではリアルにアクセスできる店舗があちこちにあり、お客さんが来てくれるというのが優位性として存在していましたが、今後は実店舗まで足を運ばなくても全てアプリあるいはネット上でショッピング出来るという方向に変化しているわけです。

 そう考えると、これまで以上に「持っているものが強い」という前提がITの影響によって覆されています。そうした変化をよく認識しておく必要があります。また、自分自身が所属している企業はどうなのかという観点でチェックしておくことも欠かせません。

 ITの変化により出来ることが本当に広がってしまったわけです。それにより発想自体も180度変わっています。情報に溢れ、色んなものがアクセス出来るようになりました。変化のスピードも速まってきた時代でもあります。ちなみに、アメリカのスタンダード&プアーズ(Standard & Poor's)という会社が500社を調査して平均寿命の調査をしています。1920年代は大体企業の平均寿命は67年だったのですが、2017年度の調査では15年ということで短命化が進んでいます。どういうことかというと、1つの競争優位性を作ってモデルを作っても、またすぐに新しいモデルで書き換えられてしまうため、特にIT業界において顕著ですが、変化が非常に大きく、企業で働いている人にとっては、従来よりもやることが増えています。どうみても10年前、20年前の上司はもっと当時楽をしていたはずです。おそらく今は、様々なツールが生まれてきたこともあり、やることが増えてきた時代になっています。

 では、今日のまとめです。
ITの進化により、様々なスピードが速くなりました。スピードが速いということは、裏を返せば私たちはよりたくさんの経験が出来るということです。それすらもポジティブに捉えて、変化を楽しむマインドセットが今後大事になってきます。楽しんでやっていきましょう。

分野: リーダーシップ開発/倫理/価値観 |スピーカー: 村尾佳子

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