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VUCA時代のキャリアの考え方①VUCA時代とは?

村尾佳子 リーダーシップ開発、倫理、価値観

19/03/26

今日から「VUCA時代のキャリアの考え方」について数回に分けてお話ししていきます。
VUCAというキーワードはこの2、3年で急速に使われるようになりました。一言で言うと、「予測不能な状態」を意味します。それぞれの頭文字をとって、V(Volatility)「変動性」、U(Uncertainty)「不確実性」、C(Complexity)「複雑性」、A(Ambiguity)「曖昧性」、VUCA時代と言われています。

これは元々1990年代にアメリカの軍事領域において用いられてきた言葉と言われており、今はビジネス環境・世界環境全般に言えることだと思いますが、もはや問題も課題も不明瞭で何がどうなっているのか分からない予測不可能な状態を象徴する言葉として使われています。皆さんも日頃仕事をされる中で、「もはや誰と競争しているのか分からない」と感じられることもあるのではないでしょうか。ビジネスにおいては様々なサービスが次々と生まれていたり、グローバルの流れに目を向けてみると様々な国の政治環境の先行きが不透明であったり、今我々が生きている世界はVUCA時代であるというのがキーワードになっています。今までやってきたことやスタンダードだと思われてきたことがここにきて崩れていっているような気さえします。

普通に生活していても、「何だこれは?」と感じることも多いのではないでしょうか。それこそ新しいサービスモデルが続々と登場していますし、何よりスマホの登場により自分自身の消費行動を含む様々な行動がここ10年と比べて大きく変化してきていることに気付くと思います。仕事をされている方は、これまで想定していなかったところと競合していたり、売り上げ低下の原因が全く予想つかなかったりしているのではないでしょうか。
例えば、タクシー業界で「ウーバー」のような新しいサービスが競合として登場しました。日本とはまた異なるモデルですが、海外では、タクシーのドライバーやタクシー会社という固定費を抱えずに、それこそある日突然一般の人が運転手になって、一般の人がお客として利用するというモデルが生まれているわけです。そうすると今まで会社や運転手、そして車など多くの固定費を抱えてきた会社の経営がガラッと変わり、固定費を持たずに商売ができる、ノーリスクの状態が生まれます。その他にもホテル業界においては「Airbnb」というサービスモデルが生まれています。これも同じく、ホテルをたくさん建てて、従業員を雇って、日々稼働率を意識しながら空室を埋める施策を考えてきたことが、たまたま誰かが持っているものをうまく繋ぎ合せて、会社としてはリスクを取らずに泊まったら収益が入ってくるというモデルが確立されつつあります。そうすると、元々の業界は、はじめなぜ売り上げが下がっているか分からず、気づいた時には全く異なるサービスモデルが生まれているわけです。今までであれば自分達の同業界の中の競合を意識していればよかったわけですが、そもそも業界というくくりの概念自体がなくなってきていて、自分達は何と戦っているのか見えないというような形が経営においては出てきています。「経営戦略論」の中で山田先生という方が「企業資産の負債化」という考えを述べておられます。「負債」と言うのは、資産と負債の負債のことを指します。企業は様々な経営資源を抱えてやっているわけです。例えば、設備投資した、人をたくさん雇ったなど、これは全部「経営資源」になるわけですが、そういうものを即座に組み替えることは不可能です。いらなくなったからといっていきなり半分解雇するということは出来ません。いわゆる大企業というのは、そうやって色んなものを抱えてそれをうまく使いながら良いポジションを取ってきたわけです。しかし現在は、むしろその持ってきたものが意味を持たなくなるような製品・システムを導入することによって、それを負債化してしまうような戦略というのが戦略論の1つとして生まれてきています。そしてまさに今、「企業資産の負債化」があちこちの会社で起こっているということだと思います。
その中で特に怖いのは、例えば1万人の社員を抱えていてその社員1万人は非常によくトレーニングされてきており、今まで自社がとってきた戦略に合わせて能力開発をされてきた戦力だったとします。しかし、このVUCA時代の中で、新しいものが次々と生まれ、仮に1万人の社員の半分が担っていた仕事が別に人間でなくても違う形で出来るようになる、あるいは人間じゃないモデルで実現するようになったとしても、いきなりみんなバイバイというわけにはいきません。そうこうしている間に新しいモデルで新しい企業が勝ち上がっていく。こういう事態が今まさにあちこちで起きています。つまり、既存プレイヤーの破綻や撤退が起き始めているわけです。今まででの「常識」だと思っていたものが本当に非常識で、逆に今まで非常識だと思っていたものがこの先の常識になっていくみたいな形なのです。
こういう時代だからこそ、「変化」というものを受け入れる気持ちを持っていかないと、変化して当たり前、変化してワクワクするというマインドセットになっていないとある意味耐え難い時代かもしれません。VUCA時代は、非常に曖昧で不確実で見えないけれども、見えないからこそ楽しい、そんなことを求められていく時代ではないかと思います。

では、今日のまとめです。
今まで通りでは全くない時代ということをまずは意識して、それ自体を楽しむマインドが大事ですので、是非楽しんでいっていただきたいなと思います。

分野: リーダーシップ開発/倫理/価値観 |スピーカー: 村尾佳子

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