QTnet モーニングビジネススクール

QTnet
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QTnet モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録

タグ

AIとデータ

村藤功 企業財務 M&A

19/02/27

今日はAIとデータについてお話しようと思います。ここのところずっと、IoTやAIの話をしているじゃないですか。AIを使う場合において、ある意味データはAIにとってのエネルギーみたいなものなので、ちゃんと燃料を補充してやらないとAIは使えません。何も無しのAIでは何も出来ないため、色々な関係のあるデータを読み込ませる必要があります。しかし、読み込ませられるようなデータをみんな持っているのかどうかというと、一部のデータがないとか、このデータは紙だけどこのデータはエクセルとかワードですとか、様々なフォーマットでバラバラにデータがあるわけです。同じようなフォーマットにして読み込ませないといけないのです。

会社ごとやグループごとだったら出来るかもしれないけど、業界横断だとか日本全体だとか、国を横断してどうやって読み込ませるのかという問題が起こっています。アメリカとヨーロッパは英語圏でまとめてインド、アイルランドやフィリピンあたりで処理していたので、データは割と作っています。ところが日本はみんな自分でやったり、手でやったり紙に書いたりしているので、ちゃんとしたデータが無いのです。そうするとAIと言っても、欧米ではデータをちゃんと読みこんだ賢いAIがあるのに対して、日本ではAIにこれからデータを読み込ませないと、という段階です。データを作る必要があることが、今問題になっているのです。各国一生懸命標準化に取り組んでいるところなので、日本も標準化が必要です。データと言っても消費者の個人データだけではありません。企業が持っている工場データは結構違うじゃないですか。しかも、生産現場で出てくるようなデータには結構付加価値があり、自分の競争力そのものなのでみんなに見せるわけにはいくか、と隠すわけです。

アメリカはコンサルティングだとか金融とか強いのですけど、ドイツは製造業が強い国です。世界の重工業のトップ企業は、ドイツのシーメンスです。アメリカにはGEという企業があり、ずっとGEがトップでした。ところが、GEは落ちこぼれてきて、今シーメンスが圧倒的にトップになったのです。なぜなら、シーメンスは15年ぐらいで事業ポートフォリオの半分ぐらいを入れ替え、リスクがある事業は外しました。例えば半導体の様に上がったり下がったりする事業はやめて、IoTを使った産業機器だとか医療だとか鉄道等に集中しました。その後、あっという間にGEが落ちてしまって、シーメンスが世界のトップに躍り出たのです。

IoTは世界中のインターネットのネットワークにデータが繋がっていくということですけど、アメリカ=ヨーロッパ=日本という塊と中国の2つに分かれています。ところで、中国のBATって何か知っていますか? Aはアリババですが、Bは何でしたっけ? バイドゥー・アリババ・テンセントがBATです。中国の国とBATが、個人のあらゆるデータを無償で一生懸命集めており、10億人ぐらいのデータがどんどんBATに集まっています。これに対するのが、アメリカのGAFA、グーグル・アマゾン・フェイスブック・アップル、です。そういう意味ではGAFA対BATみたいな状況です。プラットフォームを持っている超大国として、アメリカとか中国があるわけですよ。そして、アメリカにヨーロッパと日本がくっついているのですが、ただ完全にはくっついていかなくて、アメリカと中国が戦っている中でEUと日本がくっついているとか、あまり超大国の2か国で決められても困るのでEUと日本でデータの標準化をしようとか、そういう動きも起こりつつあります。

以前、AI・ロボットが人間の仕事を取っていくみたいな話をしたのですが、そういうのもある一方で、AIやIoTを使って人間の仕事を拡張する動きもあります。例えばパワースーツで重い荷物が持てるようになるため、パワースーツを着ていると介護現場で運動力が強化されるとか、それから、ヘッドマウントディスプレイを頭に装着してドローンと繋げれば、ドローンは鳥の目をもって色々な所を見れるのでそれがヘッドマウントディスプレイで見れるようになります。つまり、人間の目が鳥の目を含むという形に、目の機能が拡張されるのです。さらに、ICチップを使って、私なんかも還暦で記憶力が薄れてきているのですけど、ICチップを使った記憶力強化とかもいいですよね。人間をどかすAI・ロボットだけではなくて、人間が今までよりも色々なことが出来るようになるというような研究も進んできています。これでちょっと安心出来ませんか?

様々な事が起こっており、先ほど半導体のリスクが高いと言いましたけど、AI半導体というのがあって、AI用に特別よく使われている半導体があります。エヌビディアって聞いたことがあるでしょう? 画像処理半導体をGPUと言うのですけど、みんなエヌビディアに群がっているのです。コマツだとかヤマハだとかファナックだとかは、みんなエヌビディアさんのGPUを使いたいと。エヌビディアだけにさせたらいけないということで、グーグルやアマゾンなんかもAI処理に特化したプロセッサーを作りはじめました。インテルもこの間ナバーナシステムズという半導体会社を買ったのですけど、これもAI処理に特化したものです。ソフトバンクもアームズというイギリスの会社を買収する等、みんなでAI用の半導体開発を競っているという状況にあります。

今日のまとめです。第四次産業革命とかIoTに向けてAIをどのように倫理規制しようかとか、データの流通をどうしようかという戦争が始まっています。AIを使おうとするとデータを読み込ませないといけないのですけど、データをどうやって集めて標準規格を作ろうかというので、日本企業としてはちょっと戸惑っています。他と提携して出来るだけ広いグローバルスタンダードを作ろうという動きがある中で、欧米日本と中国が別のデータ管理に向かっているという状況です。

分野: その他 |スピーカー: 村藤功

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ