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短期エグゼクティブプログラムの紹介

村藤功 企業財務 M&A

18/09/17

今日は、毎年やっている短期エグゼクティブプログラムの紹介をさせて頂きたいと思います。2010年から始まって今年で9回目になるのですけど、8回目までで131人が卒業しました。40~50歳代の企業幹部が十数名集まり、11月にスタートして大体2月とか3月くらいまでやっています。日曜日に12回、朝から晩までです。それから途中にアジア視察というのもあるのですよ。さらに、個人プロジェクトがあって、参加者の方は新規事業の企画をして、最終日にプレゼンをしてもらうという内容になっています。

短期エグゼクティブプログラムですから、名前の通り、短期間で企業の経営幹部を対象に行うプログラムということです。今、世の中は色々変わってきているわけですよ。昔からのことをそのままやっていれば良いという話ではなくて、ずっと同じ事をしていると企業は潰れてしまう。経営環境の変化に合わせないといかんということです。

12回やるのですけれど、最初に経営環境の変化に対応しましょうということで、今年は福岡県国際局長の武濤さんに来てもらいます。この方はQBSの一期生で、私の元ゼミ生なのですけれども、気が付いたらもう福岡県の国際局長になっていました。国際局長ということは、福岡県の国際関係で一番偉い人です。福岡県はこれからどうしようかという事を考えたいと思います。

なにをやるかということなのですけど、ビジネススクールとしては、戦略とか組織とか人事とか、会計だとか財務は必ずやらないといけません。しかし、世の中が変わってきているということになると、新規事業開発どうしようとか、どうやってイノベーションを起こそうとかそういう事もやらないといけないわけです。今年の4月に、企業倫理について研究されている平野先生がQBSに着任しました。平野先生は東日本大震災の研究をしている方で、論文を数多く書いている方です。世の中が変わってきているし、大企業でも倫理をちゃんとしっかりしとかないといかんという世の中になってきているわけです。

プログラム全体の期間は短いのですが、QBSの星野先生や、慶応ビジネススクールから飯盛教授をお呼びして、ケーススタディも結構やっています。ケーススタディというのは、必ずしも正解がありません。こういう問題についてみなさんどう思うかと問うと、学生さんと言っても企業幹部なので、結構問題点に行くのが早いです。ただ、自分の企業だと部下が「はいっ」と言ってそれをやるわけですけど、ここではみんな必ずしもそうは言いません。「だけど私はこう思うけど」、みたいな議論になるわけです。エグゼクティブの人ってあまり長いこと人の講義を聞いていられないのでね。だいたい人から聞くよりも自分で喋りたいのが企業幹部というものです。講義よりもグループディスカッションの方がいいのはそういうわけです。

今年のアジア視察はタイに行きます。今までずっと中国だったのですけど、今年はタイに行こうかと。理由ですが、タイは、今度福岡にタイ総領事館を開くのです。タイの大使館は東京にあり、総領事館はこれまで大阪にしかありませんでした。以前福岡にはタイ観光庁があったのですが、2016年に閉鎖され福岡県の中に机を置いて大阪にある総領事館の出先みたいなことをやっていたのです。今度福岡に総領事館をオープンするということで、福岡県とタイ政府は現在盛り上がっているところなのです。

タイも今、軍事政権が民政に戻るところなので、これから日本企業との関係を更に強化していきたいと考えているようです。実質GDPは3%成長くらいなのですけど、うまいこと民政に戻れれば更に成長できるかも知れません。そういう意味でタイと福岡もちょっと面白くなってきているところです。

日本企業にとってはチャイナプラス1と言って、中国がちょっと人件費上がってきたりちょっとリスク高まってきたりという状況の中で、中国だけではちょっと怖い。そこで東南アジアやインドといった、チャイナプラス1の国の中でどこに行こうかと。東南アジアというと、日本企業はだいたいタイのバンコクから東南アジアを攻めようとしています。前にお話ししたと思うのですけれども、AECといってアセアン・エコノミック・コミュニティを東南アジアで作っていて、国ごとではなくて、東南アジアを一つのマーケットにしようとしているところです。日本企業はタイからAECに行くという事をこれからも頑張ってやるところで、そういう意味でタイ視察というのは面白いところなのです。

昔は、海外視察はプログラム期間の終わり頃にやっていたのですけど、参加者の人達がもっと早くやりたいということで、真ん中辺りでやるようになりました。だいたい最近はクリスマス頃にやっているのですけど、そうすると、なんでクリスマス頃にやるのかとか、我々の家族とのクリスマスをどうしてくれると毎年怒られるのです。ビジネススクールの授業はクリスマス間際まであるのですよ、授業を終わらせないといけなのでね。ごめんなさいって言って、ちょっとクリスマスを中国とかタイで過ごすということです。

プログラム期間の真ん中辺りに視察を入れることによって、集まってきた企業の経営幹部の人達同士のコミュニケーションがより深まる事が期待できます。様々な職種の方達がいらっしゃるので、一緒に旅行をすると、旅の恥は掻き捨てなんて色んな事やって盛り上がってつい友達になっちゃうのですよ。これは楽しいものです。

タイでトップのチュラロンコン大学のビジネススクールの先生の講義を受けるとか、それからタイに進出している日本企業の見学とかもあり、チャンスなので奮って参加して欲しいと思います。QBSのホームページをご覧になると、内容や応募要項とかが出ていますが、枠は後数人しか残っていませんので、是非、奮ってご参加頂きたいという紹介です。もし興味があるという企業の経営幹部の皆様、是非11月11日(日曜日)から今年の九州大学ビジネススクールの短期エグゼブティブプログラムが開始されるということですので、是非詳しくは、九州大学ビジネススクール(QBS)のホームページをご覧下さい。

分野: QBS |スピーカー: 村藤功

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