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幸福・成功のための哲学④

岩崎勇 日本の会計、国際会計、税務会計、監査論、コーポレート・ガバナンス、西洋・東洋思想と倫理、経営哲学

18/08/17

 松下幸之助・稲盛和夫の哲学においては、「幸福」や「成功」が中心的なものとなっている。
前者の幸福の例でいえば、例えば、松下幸之助では、「繁栄による平和と幸福」(PHP)の研究のために、周知のように、「PHP研究所」を設立し、様々な活動を行っている。ここでは、幸福とともに繁栄と平和とが掲げられている。
 他方、稲盛和夫では、京セラの経営理念として、「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」として、物心両面の幸福を中心的なものとして考えている。

1 人生における重要な事実
幸せに生きるための人生における重要な事実
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2 此処
 人生を生きる上で、次に重要な事実は、自分が活動している場所は、目の前の「此処」(「当処:here」)だけであるということである。すなわち、自己が活躍する場所は、グローバルな現代において、大いに変わる可能性はあるけれども、世界中どこにいても、常に自己に与えられたその場所で、その外部・内部環境を前提として精一杯生きなさいということに関しては、何も変わりがない。これを渡辺和子的に表現すれば、「置かれた場所で咲きなさい」ということである。すなわち、自分に与えた現在の場所で、そこがどのような環境の下にあろうと、そこから逃げ出そうとするのではなく、その場所を最高の場所とし、感謝して、その場所でしかできないことを味わいながら、精一杯生きなさい、ということである。

3 自分
 人生において第3に重要な事実は、この人生を生きる主役は「自分」(「自己:self」)だけでるということ、すなわち、人生を生きる上で、主役を演じるのは、世界に唯一(オンリー・ワン)で、個性的で尊い存在としての自分であるということである。SMAPの歌にも「世界に一つだけの花~♪」と歌われているものである。
 誰もが、「人それぞれ」独自の使命と存在意義を持つ存在であり、他人と換えることが絶対にできない貴重な存在である。つまり、自分の代わりになれるものは、この世に存在しない。このような世界でたった一人だけの特別な個性・使命・存在意義を持つ、貴重な尊い存在としての自分の人生を、自分が主役として、自立して自分力を発揮して生きる。なお、本当に立派な人は、自己に誇り(自尊心)を持ち、自分を大切にし、自分の行動に責任を取れる人であり、また、このような人は、自己と同様に、他人を思いやることもできる。そして、個性があるということは、それぞれに与えられている使命が異なるからである。自己の人生のストーリーを自ら描き、自己に与えられた個性を生かしながら主役を演じ、最善を尽し、自己成長をしながら幸せな人生としたい。

4 人生の一回性
 誰でも十二分に知っているように、人生において最重要で、かつ人生の最大の前提ともなる事実は、「人生は、一度限りであり、二度と繰り返せない」(「人生の一回性」ないし「一度:once」)という事実である。これは、一生の終わりを出発点として、そこから反対に、生きていることの貴重性をより高い視点から見つめ、人生において本当に何が大切なのかを考えるものである。それゆえ、この尊い人生を、幸せで生き甲斐あるものとしないと本当にもったいない。そこで、この事実をしっかり自覚し、人生において本当に価値あるもの、真の生き方などを深く考え、幸せな人生を送るために役立てていくことが大切である。

5 志
 この人生の一回性を正しく自覚している人は、一般に「人生観」、「死生観」ないし少し難しい言葉でいえば、「死生の哲学」と、それに基づく「志」(ambition)が確立し、この尊い人生を真剣に生きていける人である。ここに志の特徴として、一般に㋐少し高い夢や目標であること、㋑自我(エゴ)を超越し、世のため人のためという社会性があること、及び㋒その実現のために、確固とした信念を伴っていること、ないしそれが必要なこと、ということが挙げられる。それゆえ、この志は、一種の信仰に近いものである。この正しい死生観に基づく志の確立は、自己の進化向上によって幸せになるために、長い人生において最も重要で、かつ最も大きな影響を及ぼすものの一つである。そして、その人の運命は、この志を確立し、それを、信念とワクワク感を持って一心不乱に実行できるか否かによって決まる、といっても過言ではない。このように、人生において心が最も重要であり、心で思ったとおりのものに人生はなっていく。


6 むすび
 幸福のための哲学においては、幸せに生きるための人生における重要な事実として、即今、当処、自己、一度、志が大切である。

分野: コーポレートガバナンス 財務会計 |スピーカー: 岩崎勇

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