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ビジネスパーソンのためのタイムマネジメント

村尾佳子 リーダーシップ開発、倫理、価値観

18/08/27

今日は、「ビジネスパーソンのためのタイムマネジメント」についてのお話です。
今の時代は、「残業はよくない」という風潮があり、いかに業務時間内にアウトプットするかが強調されています。それに伴い、タイムマネジメントが出来る人と苦手な人の差も大きくなってきています。

では、「タイムマネジメントが出来る人」とはどんな人でしょうか。
タイムマネジメントで重要なのは、「業務への見積の適切さ」と「段取り力」です。作業をするとき、「このくらいの時間で終わるはず」とおおよその目安を設定しますが、この見積もりをきつく読む人と緩く読む人がいます。この業務に対しては何分くらいかかりそうか、というそもそもの見積をどうはかるかが重要です。見積もりが適切にできる人というのは、たとえば「(作業に)2時間くらいかかりそうだな」と思った時にあらかじめ3時間確保しておく、あるいは10日が締切だとすると8日に出来あがるような段取りをつけておく、など早め早めにある程度のバッファ(余裕)をもって時間の確保をしています。このように、見積もりを出すときにかかる時間きっちりで計画を立てておくのではなく、余裕をもって計画しておく必要があります。当日に何が起こるか分かりません。電話がかかってくるかもしれませんし、クレームが入ってくるかもしれません。「余裕を持っておく」ということが大事なポイントです。

次に大切なのは「業務の優先順位付け」です。
優先順位をつける時には、「緊急重要マトリックス」、緊急度が高い/低い、あるいは重要度が高い/低いという指標を用います。「緊急性のあること」は、優先順位よりも何よりも急を要するわけですから、一番先にしないといけません。このように、大事なことではなくても「とりあえず早くしないといけないこと」もあります。そんな中で私たちが一番見落としがちなのは、「緊急性はないけれども重要なこと」です。

たとえば、期日は迫ってきていない、締め切りは1か月後で緊急ではないけれども非常に大事なマネジメント提案などがある場合、毎日緊急性のある仕事に対応して忙しい日々を過ごしているうちに、気がついたら残り10日しかなくなり、焦ってしまうということがあります。これでは、良くないですね。
やはり「重要度の高いもの」から順に、たとえ期限まで時間はあったとしても、あらかじめスケジュールに組み込んでおくことが大切です。

その他に気をつけておくこととして、プロジェクトなど複数で仕事をしている場合のタイムマネジメントがあります。チーム作業の場合、自分だけでは仕事は終わりません。自分さえ気合いを入れて最後頑張ればなんとかなることであればいいのですが、誰かに仕事をお願いしていて、その仕事が終わらないと他の作業も全て遅れるというような作業があります。それぞれの仕事をAさん、Bさんが担当していたとして、Aさんは常にきっちりやってくる人、Bさんはルーズでいつも遅れてくる人であった場合、担当者の特徴を予め見極めながら、人によって仕事を割り振ることも大切です。また、仕事の中では必ずわからないことが出てきます。その時に、もちろんわかる人に質問するわけですが、普段からこういうことが起こると誰に聞けばいいのかということが明確になっていると、非常にスムーズに運ぶわけです。それがないと延々に自分で調べて1日かかってしまったということが起こるため、日ごろからネットワークを作っておき、人の力を上手く借りることも非常に大事です。中には、どうしても人に頼めない人がいます。こういう方は、気が弱いから頼めないのではなく、実は「全部自分でやりたい」という裏の自分がいる場合があります。

例えば、その仕事を誰かにお願いして、その人が簡単にその仕事をこなしてしまったら面白くないとか、逆に「○○さんしか出来ないよね」と言われたい自分がいるとか、そういう自分の存在価値を高めるために任せられないということもあります。そんな自分には気づきたくないものではありますが、それでもそれ以上に「期日をちゃんと守る」ことは大事なので、頼めない方がいるとすれば、「なぜ自分は頼めないか」を深掘りすると、実は自分の中には、先述したような思いが隠れているかもしれません。
その他に、意志を強く持つことも大切です。「この日までにここまでしよう」と思っていてもダラダラしてしまったり、「ま、明日でいっか」と後回しにしてしまったり、やりきる力が弱いパターンがあります。それは、重要度への思いや責任感の欠如があるのかもしれません。自分がその工程を落とすことで、その後どのような迷惑がかかるのかの認識が不足している場合があります。

そもそも時間に対する感度が鈍い人もいます。みんな集中しているのに空気が読めず、どうでもいい話を延々にしている人とかいますよね。残念ですがそういう人が上司の場合、会議などでダラダラとどうでもいい話をされることがあります。そういう方は、ほんとに時間感覚の感度が鈍い場合が多く、人の時間を奪っているという認識もないため、自分の時間も大事にしていない場合が多いです。少し広げて考えると、時間は有限で1日24時間しかありません。人によって濃い時間を生きている人もいれば、薄い人もいると思います。生きる時間は限られていますから、時間をどう使うか、自分の命をどう使うのかについて少し立ち止まって考えてみるのも良いのではないかと思います。

では、今日のまとめです。
タイムマネジメントの自覚があまりないという方は、まずはその認識を強く持つ必要があるという自覚を持ち、タイムマネジメントが出来る人になりたいという強い意識を持って生きていくことが大切です。特にこれからの時代はタイムマネジメントができないと致命的になります。是非頑張っていきましょう。

分野: リーダーシップ開発/倫理/価値観 |スピーカー: 村尾佳子

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