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ビジネスパーソンの悩み相談⑫テクノロジーについていけない

田久保 善彦 リーダーシップ領域

17/09/15

このシリーズでは、会社員の様々な悩みについてお話しています。今日は、特に40代以降の方から寄せられたのお悩みです。「新しいものがどんどんどんどん出てきて、テクノロジーについていけなくなるのではないか、覚えるのが大変」というお悩みについて考えていきましょう。

この手の話はいつの時代にもある「繰り返す」悩みです。今から20年、30年前にも「FAXが使えない部長」がたくさんいました。「FAXが使えない部長」の次のバージョンが、「メールが使えない部長」です。メールは秘書が読んでいますという方もいらっしゃいました。メールをプリントアウトした紙が部長の所にやってきて、手でコメントを書いて秘書の方がメールで返すという部長をもて、自分は当時どう思っていたかということを思い出してみてほしいと思います。これが「繰り返す」ということの意味です。

新しいツールが入ってくると嫌な顔をして使わない。昔「FAXを使えない」「メールを使えない」部長を見て、かつて「えーっ」と思っていた自分が、今度は新しいものに嫌悪感を持っているという状態だと思います。時代は、繰り返すということなのでしょう。でも一方で、そういう方とは違う部長さんも沢山いらっしゃいました。自分でFAXを打ち、自分でメールを返し、割とそういう事が好きでどんどん新しいものに、若い人と同じように取り組んでいく方々。今でもいらっしゃいますよね。

ここで何が問題かというと、どちらになりたいかということです。例えば、今の70代・80代の方でインターネットが出てきた時に飛びついた方もいれば、「私には関係ない」と言ってネットとは切り離された生活をしている方もいるかもしれません。結果、その瞬間に飛びつかなかった方というのは、相対的に見て不便なのではないかと思います。最近、コマーシャルを見ても、「詳しくはWebで」とか、「詳しくはホームページをご覧ください」と言われることが増えてきています。そのため、見方がわからない方や、見る術をお持ちではない方にとっては非常に不便な時代になってしまったというような意見を伺うことがあります。

こういうテクノロジーは前に進む一方です。前に進むしかないということはで、くっついて行くしかないという腹のくくりをした上で、もうやるしかないと思います。テクノロジーに関しては、もう徹底的にミーハーになりましょう。とりあえずやってみて、それでつまらなかったら止めたらいいわけです。最近のものって、大体無料で始められますから。

例えば、ツイッターが出てきた時、最初は「そんなつまんないもの」と皆が言っていました。しかし、今ではトランプ大統領のコメントは、みんなツイッターで出される時代になりました。ツイッターを使っている人はダイレクトに見れるけれども、ツイッターを使っていない人はテレビニュースで見るしかないという何だかよくわからないことになっています。

例えば読みたい本があるとします。町の本屋さんに行って本を注文すると入手するまでにちょっと時間が掛かったりもします。アマゾンの方が便利なわけです。この流れってもう止められません。新しい技術が出てきたら、取りあえず使ってみたらいいのではないかというのが私のすごくシンプルな意見です。そうしないと本当に3年、5年、10年経っていくと浦島太郎状態になっちゃうのではないかと思います。私もなにか新しく出てきたものは、右から左から、なるべく沢山使ってみるようにしています。もちろん、一度使ってみて、その後使わなくなるものも当然あります。やってみて、触ってみて、ああ違うなと思ったら止める。自分に合うのか、合わないのかとか、必要なのか、必要でないのかを精査していくということです。心だけは常に前向きに向けておかないと、テクノロジーはどんどんどんどん進歩していきますから、使うのを止めた時点で相対的にどんどんどんどん遅れていくという事実をきちんと受け止めましょう。

このご意見を頂いている方というのは、40才ぐらいの方でしたが、これからまだあと30年現役ということを考えると、むこう30年間、世の中の進歩から取り残され続けてビジネスパーソンをするというのは、非常に難しいことではないかと思います。

では、今日のまとめです。
テクノロジーの進歩はもう止まりません。シンプルにそこに追いついていくということ、出てきたものは取りあえず使ってみる。そして嫌だったら止める。そんなマインドセットで技術に向き合って頂きたいと思います。

分野: リーダーシップ |スピーカー: 田久保 善彦

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