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能力開発への心構え

田久保 善彦 リーダーシップ領域

14/09/25


今回で、このシリーズは最終回となります。
これまで、皆さんがよりよいビジネスを行い、結果としてよりよい人生を送るためのアドバイスを、私なりの切り口で話してまいりました。よりよい人生を送るためには、自分の能力を高めていくことがどうしても必要になります。自分の能力が高まればできることの種類も増えるし、成しえる結果もよりよいものになる可能性が上がります。そうした観点に立って、自分の能力を高める時にどういう心構えでいたらいいのかということを、最後にお話します。

一つ目に、その時々のベストを尽くす、すなわち、100以上の力でやり切ることを挙げます。今100の力でやっていなければ、明日100の力でやることを想像することは困難です。上司からしてみても、100を超えるところで頑張っている人間にこそ、次の良い仕事をわたすことでしょう。100を少しでも割った瞬間に人はバッドスパイラルに入ると、私は考えます。その時々のベストあるいはプラスアルファくらいの力で頑張り続けることが、能力開発の大前提となるでしょう。

二つ目に、ロールモデルを持つことを挙げます。自分がこうなりたいああなりたいと思えるようなロールモデルをイメージできる人は、明らかに早く成長していきます。「私の会社にはロールモデルがいない」と言う方が結構いらっしゃいますが、そういう時は都合の良いとこどりをすればいいでしょう。Aさんからはコミュニケーション能力を、Bさんからは営業スキルを、といった具合に、フレキシビリティをもってロールモデルをイメージすれば、自己成長のための大きなインパクトを得ることができるでしょう。

三つ目に、メンターを持つことを挙げます。メンターとは、相談役のことを指します。時には優しく時には厳しく教え諭してくれるような相談しやすい人を社内外に一人ずつ持てれば、自分の能力開発も進みやすくなります。

四つ目に、自分自身のことを振り返ることを挙げます。皆さんお忙しくされているでしょうから、日中に頑張って働いて、夜になるとビールを飲んで寝る、という生活を送られているかもしれません。それ自体はまったく否定されることではありませんが、四半期ごとにでも、自分がどういう風に生きてきたかということについて振り返る時間を持たれてはいかがでしょうか。できれば普段は行かないような場所に行って、時間も空間もいつもとは違うところで思いを馳せることも、よりよい人生のためには効果的です。実は私自身、一か月に一時間、会社の会議室にパソコンも何も持たないで閉じこもって、過去一カ月のことを振り返り、これからのことを考える時間を、物理的にとっています。この作業は日程表にきちんと書きこまれたものですので、もはやルーチン化しています。こうしたことは、日程表にしっかりと書いて時間をブロックしておかないと、ついつい面倒くさくてやらなくなってしまいがちです。

そして最後に、能力開発において最も大事なことは「学ぶ姿勢」であると、私は考えます。たとえばグロービスに通われている方々は、ビジネスを学ぼうと思って一生懸命勉強をされています。学校へ行くことだけがすべてではありませんので、セミナーへ行ったり本を読んだり様々な人に会ったりということも、ひとつの学びでしょう。高級なサービスを提供するような会社にお勤めの方は、ぜひ自腹を切ってでも、たまには高級なサービスを受けに行かれてください。そうしたサービスを受けることで、ユーザー側の感想を体感することができるでしょう。このように、人はありとあらゆることから学ぶことができます。そうしたマインドセットを持つことが、実は何よりも大事なのです。後輩からでも子供からでも、学ぶことはたくさんあります。このことを心にとどめながら、能力開発に邁進していただければと思います。

今日の話をまとめます。
このシリーズの最終回として、能力開発への心構えについてお話しさせていただきました。その時々のベストを尽くすこと、ロールモデルを持つこと、メンターを持つこと、振り返りの時間を持つこと、身の回りにあるすべてから学ぶ姿勢を持つこと。よりよい人生をおくっていただくために、これらを念頭に置いたうえで、能力開発に取り組んでいただければ幸いです。

分野: リーダーシップ |スピーカー: 田久保 善彦

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