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絶対積極

岩崎勇 日本の会計、国際会計、税務会計、監査論、コーポレート・ガバナンス、西洋・東洋思想と倫理、経営哲学

12/06/28

前回もお話ししましたように、経営哲学を確立するためには、正しい宇宙観(自然観)を持つことが大切です。
正しい宇宙観(自然観)とは、宇宙(自然)が従っている法則や真理を知ることです。
この代表として自然法則、適者生存の法則、進化論、因果律(因縁果の法則)等がありますが、
今日は最初の自然法則について、経営との関係を念頭においてお話しします。

宇宙真理(自然真理)は、論者によってさまざまな見方がありますが、代表的なものとして次のようなものを挙げることができると考えられます。

第1は、法則性です。具体的に言えば、地球が太陽の周りを回っている、金環日食などの天体ショーが何日に起こるといった具合に、宇宙や大自然には法則性があるということです。
次回の金星の太陽面通過についても、何年後に起こるということが分かっています。
要するに、宇宙や大自然は、一定の法則の下で運行されているわけです。

第2は、大愛です。これは、インド哲学、仏教哲学、キリスト教等で言われることです。
たとえば、太陽からは、善人と悪人、人間と動物の区別なく、皆へ平等に太陽光等のさまざまなものが降り注いでいます。これを大愛と考えるものです。
ところが、通常我々が考える愛は、好きな人に注がれるもので、嫌いな人へは注がれない、非常に偏ったものです。
これは偏頗な愛で、本当の愛(大愛)ではありません。
本当の愛(大愛)とは、悪人へも善人へも、好きな人・ものにも嫌いな人・ものにも、自己の関係者にも他の関係者にも平等に降り注がれるものです。
しかし、実際にこのようなことをすると、社会秩序が保たれなくなる可能性があります。
これを保つために、前回にお話しした因果律(因縁果の法則)が働きます。
すなわち、善いことをすれば善い結果が、悪いことをすれば悪い結果が出てくることで、(因果律と大愛等で)全体のバランスが取られるようになるのです。

第3は、調和です。地球の生命は、36億年の年月をかけて、単細胞から進化し続けてきました。
これは、調和の賜物であると見ることもできます。
火星と地球は似通っており、火星にも単細胞の微生物がいた痕跡もあるようです。
ただ火星では生命を育むのに最適なバランス(調和)が保たれず、水分がすべて蒸発してしまったがために、微生物もいなくなってしまったようです。
しかし、地球の環境バランスはたまたま非常によく、36億年間も進化が起こり続けました。
この生命を育むのに最適なバランス(調和)が保たれなければ、現在我々はここにはいませんでした。

このようにお話しすると、若干宗教かかっているように思われるかもしれません。
しかし、これは宗教ではなく、科学的事実ないし哲学でして、このような宇宙観(自然観)を持って経営を行うと、より良い結果を出せ、より成長ができるものと考えられます。少し飛んだお話に聞こえるかもしれませんが、地に足をつけた行動をするためには、普段あまり考えないこういう大きな、根本的なところから考えていくことが重要であると考えています。

今日のキーワードは、自然法則の意味としての法則性、大愛、調和です。

分野: 会計 |スピーカー: 岩崎勇

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