鈴木右文
英文法理論、コンピュータによる英語教育
12/06/18
今日の講師は鈴木右文です。今回はビジネスに関係した英語に関して、パーティーでの表現について話していきます。
ビジネスにおけるパーティーとは、色んなコンファレンスを行ったり、お客さん方をもてなす為の立食形式のパーティーをしたりするものです。その際司会者は色んな表現を使わなければいけませんが「何と言ったらいいか分らない」という声も多く、「正式なパーティーで失礼でない表現は何かとドキドキする」とも聞くので、特に司会者の目線でそのさわりを話していきます。
■パーティーを始める表現 最初は紋切り型ですが
"Ladies and gentlemen."
から始めます。標準的な表現としては
"OK, it is time to start the party."
で、ちょっと砕けたことを言ってもいいようなパーティーでみんなをなごませようと思った時には Ladies and gentlemen "and others" と入れると会場中を笑わせることができます。これは何十年も前にアメリカのラジオのパーソナリティーの人がやった表現だそうです。つまり「紳士、淑女、そしてその他の皆さん」ということになると、「それはいったい誰のことだ」とがやがやとするということです。ただしこれはフォーマルなところでは避けてください。
その後自分の自己紹介と、「司会を背務めていただくのは光栄です。」という表現を言っていきます。
"It is a great honor / pleasure for me to be today's MC (Master of Ceremony)."
と言ってその後に名前を言えばいいでしょう。
■他の人に話や行動を促す表現 その後は「次は~の挨拶です」や、「乾杯」、「しばらくご歓談」などのさばく表現が必要です。その際、先に自分のところの人が挨拶する場合と、ゲストの偉い方が話す場合があって、「初めに~がご挨拶申し上げます」は
" First of all, ~ will give us an opening speech."
と言います。 最初にする挨拶、つまりopening speechで、speechは words にしてもかまいません。それから address という表現も使います。Eメールのaddressというときのアドレスですが、フォーマルな意味でスピーチという意味があって、非常にフォーマリティーの高い表現です。
今度は乾杯の発声です。「それでは、乾杯のご発声を~さまにお願いします」で乾杯の発声をするという表現自体は "propose a toast" といいます。トーストがいわゆるパンのトーストの toast のスペルと同じで、propose「提案する」という動詞を使って、乾杯の発声をするという表現として
"Let me ask ~ to propose a toast."
とします。もし何々を祈念してということであれば、最後にto~という表現をつければいいでしょう。例えば「この会社の繁栄を願って」だったら、"to the prosperity of this company" と。
また、背筋が凍りますがスピーチ中に拍手が来ない場合があります。すごいスピーチで、終わる時に一瞬観客がたじろいでしまって、誰かが拍手し始めれば良いのですが、なかなか上手くいかない時に司会が促すことがあります。「ここで拍手をお願いします」ということで、
"let me ask you to join me in giving a big hand/applause to ~."
と。let me ask you「お願いします」、to join me「私に加わる」、in giving a big hand/applause「大きな拍手をするのに加わってください」という表現です。
もうひとつ、フォーマルなことが終わって「ではご歓談を」という表現です。
" I hope we can enjoy our conversation now."
直訳すれば「私が願うのは私たちがここで会話を楽しむこと」で、「ではどうぞ」という表現です。
■パーティーの終わりの表現 最後は、終わりが近づいてきてお開きにしましょうという時に、
"I appreciate all the people here in the room for their cooperation . "
「協力ありがとうございました」と言います。 appreciate というのは感謝を表すフォーマリティーの高い表現です。そして " We also hope you have fully enjoyed yourselves." 「皆さん方もここでお楽しみになられたことと思います」加えて最後に
" Thank you very much indeed."
「本当にありがとうございました」と。この辺が基本ですので後はバリエーションを色々考えてみてください。
■まとめ 日本だけでなくて海外どこでも司会をす る人というのは気を使って大変ですね。今日のキーワードは、「司会の表現」で、適切なフォーマリティーの度合いを狙ってくださいというところです。ありがとうございました。
分野: 異文化コミュニケーション |スピーカー: 鈴木右文